連合ニュース 2022年

 
2022年03月16日
一般社団法人日本BPO協会と連合が共同宣言を確認
(2022年3月16日(水)/連合会館)
共同宣言
 連合は、2010年以降、派遣・請負労働者の処遇改善や派遣・請負事業の適正かつ健全な運営に向けて、一般社団法人日本BPO協会(旧「日本生産技能労務協会(技能協)」)との間で、意見交換会や共同宣言の確認を行ってきました。
 コロナ禍におけるテレワーク・オンライン会議の導入や、時差出勤・ローテーション勤務など、いわゆる「働き方の新しいスタイル」への対応が求められる中、BPO協会と加盟各社、連合と構成組織(単組)が各々の立場で、派遣労働者・有期雇用労働者が安心して働くことができる社会の構築に向け、取り組む課題と今後の協議体制等などについて意見交換を行い、以下のとおり共同宣言を確認しました。
 
 
一般社団法人日本BPO協会と日本労働組合総連合会との共同宣言
 
一般社団法人日本BPO協会(以下、「BPO協会」という)と日本労働組合総連合会(以下、「連合」という)は、2010年以降断続的に協議の場を持ち、派遣労働者・有期雇用労働者が安心して働くことのできる環境整備に向け、取り組むべき課題について意見交換を進めてきた。
 
長期化するコロナ禍は、雇用や就業環境にも大きな影響を与えている。テレワーク・オンライン会議の導入や、時差出勤・ローテーション勤務など、いわゆる「働き方の新しいスタイル」への対応が求められる中、雇用の維持や安全・安心で働きがいのある就業機会の確保と創出、人材育成や適正な処遇のあり方などを含めた環境整備は喫緊の課題である。
また、超少子・高齢化の進展にともなう生産年齢人口の減少により、雇用・労働環境が大きく変化する中、高齢者や女性、障がい者などの就業促進、育児・介護に携わる人々をはじめとした労働者の処遇改善など、多様で柔軟な働き方を実現する就業環境の整備と人への投資は引き続き重要な課題である。
 
派遣労働者・有期雇用労働者についても、改正労働者派遣法による雇用安定措置や、改正パートタイム・有期雇用労働法や改正労働者派遣法にもとづくいわゆる「同一労働同一賃金」の法整備を踏まえ、雇用の安定や労働条件向上に向けた取り組みを推進し、法改正等を実効あるものにしていく必要がある。
これら法令順守の徹底はもとより、健全な労使関係のもとでの雇用安定と均等・均衡処遇の実現、請負・派遣労働に関する適正な需給調整という重要な社会的機能を担うBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)・派遣業界の健全な運営、人への投資による雇用のミスマッチ解消など、派遣労働者・有期雇用労働者が安心して働くことのできる環境を不断に整備していかなければならない。
 
今後も、BPO協会はBPO・派遣の使用者団体として、連合は労働組合のナショナルセンターとして、相互の対話を深めつつ、それぞれの組織もしくは共同で、企業・組合員への指導・教育をはかるなど、上記で指摘した諸課題の解決や達成のための取り組みを実践し、派遣労働者・有期雇用労働者が安心して働くことができる社会の構築をめざし努力を重ねていく。
 
2022年3月16日
 
一般社団法人日本BPO協会
会 長  清水 竜一
 
日本労働組合総連合会
会 長 芳野 友子
  • 日本BPO協会 清水竜一会長
  • 連合 清水秀行事務局長
  • 意見交換の様子