連合ニュース 2022年

 
2022年03月09日
芳野会長が「第4回新しい資本主義実現会議」で意見表明
「第4回新しい資本主義実現会議」が3月8日、首相官邸で開催され、連合をはじめ経済団体、企業経営者、研究者などの有識者が出席し、科学技術分野における各種課題ついての意見や提言が行われました。
会議における芳野会長の発言の要旨は次の通りです。
 
<会長の発言要旨>
〇科学技術の振興、イノベーションの促進については、企業内での人材育成も鍵となる。リカレント教育など働く者の学び直しや、企業の職業能力開発に対する支援を大胆に強化すべきである。加えて、女性の科学人材の育成も重要であり、大学、研究機関などのあらゆる分野においてポジティブアクションの取り組みを行うことを求める。
 
〇量子コンピューターの高機能化、大規模化、汎用化は、大量のエネルギー消費を伴うことが予想される。2050年カーボンニュートラル実現との両立をどのような手段により実現するか、そのシナリオの検討が必要である。シナリオの検討にあたっては、「公正な移行」の考え方に立って、社会対話の場を設置し、政労使を含む関係する各主体間の連携をはかるべきである。AIのより一層の実装、開発を進める上でも同様である。
 
〇AIの実装により「雇用の劣化」や「雇用の二極化」が生じることのないよう、従来の雇用に加え、新たに創出される雇用においてもディーセントワークが実現できるよう配慮が必要である。また、特定のAI企業が市場を独占し、他社を排除しないように公正な競争環境に向けた法整備の検討が必要である。
 
〇データの扱いについては、人権の尊重を第一に据えた議論が重要である。データ保護を基本的人権と結びつけた政策の策定が重要である。
以 上