連合ニュース 2022年

 
2022年03月02日
「連合 政策・制度推進フォーラム(略称:連合フォーラム)」第3回総会を開催
~連合フォーラム議員161名中68名が参加~
挨拶する芳野友子会長
 連合は、2022年3月1日(火)夕刻、東京都内で「連合 政策・制度推進フォーラム(略称:連合フォーラム)」の第3回総会を開催しました。総会の開催は2018年9月11日の臨時総会以来、3年半ぶりとなりました。連合フォーラム議員68名、構成組織・地方連合会48名、議員秘書24名、マスコミ11名ほか、合計176名が参加しました。
   
 冒頭、芳野友子会長は挨拶で、「コロナ禍で多くの国民の命とくらしが脅かされている。戦後最大とも言われる今回の危機に拍車がかかったのは、わが国の社会的セーフティネットに脆弱さがあったからだと言わざるを得ない。緊急的な措置として一時的な給付を行うことの必要性は否定しないが、政治の場での中長期的な将来ビジョンにもとづく『再分配政策』と『負担』に関する議論が十分ではなく、日本社会の持続可能性が危ぶまれる状況にあることを強く懸念している」と述べました。

 続いて、事務局から連合フォーラム議員の紹介と会則の説明を行いました。
 
 記念講演では、株式会社日本総合研究所調査部の西沢和彦主席研究員より「社会保障と税のあり方」と題して講演を受けました。西沢主席研究員は、1981年度と1983年度の医療保険の財政状況を比較説明しながら、「1983年度の老人保健制度の導入が社会保険料による制度間の財政支援のはじまり。年金制度も同様で、社会保険と言いながら、負担と受益の対応関係が損なわれている。本来は税(公費)で賄うべきであり、かつ低所得者に重点的に投入するなどインクルーシブな方法に見直すべきだ」と訴えました。また、「そのためにも企業が従業員の毎月の給与情報を1つの窓口(クラウド)に寄せて、そこから国税庁・市町村・日本年金機構が必要な情報を取得できるようにすれば、急な所得減も把握できるし、給付付き税額控除も実現できる」と具体的な改革案を提示しました。
 
 最後に、清水秀行事務局長が「労働運動の基本だったフェイス・トゥ・フェイスの活動が制約される中、自分は、どのような形式のコミュニケーションであれ、心を込めて言葉を伝える『ハート・トゥ・ハート』の重要性を訴えている。今後も連合フォーラム議員の皆様と、積極的にハート・トゥ・ハートで相互の信頼関係の醸成に努めていきたい」と述べ、閉会しました。
 
以 上
  • 講演する西沢和彦主席研究員
  • 挨拶する清水秀行事務局長