連合ニュース 2021年

 
2021年07月21日
ILO「仕事の世界における暴力とハラスメントの根絶に関する第190号条約」発効シンポジウムを開催
構成組織・地方連合会、国際産業別組織、国会議員、有識者等109名が参加
逢見会長代行による主催者挨拶
 連合は、2021年7月13日(火)、ILO「仕事の世界における暴力とハラスメントの根絶に関する第190号条約」発効シンポジウムをZoomによるWeb形式で開催し、構成組織・地方連合会、国際産業別組織、国会議員、有識者等109名が参加しました。
 
 冒頭、主催者を代表し、逢見直人会長代行から「ILO第190号条約の定義について学ぶとともに、ハラスメント対策関連法と比較して同法では何が不足しているのか理解を共有しながら、職場の就業規則や諸規定、労働協約と照らしあわせ、ハラスメントのない快適な職場環境づくりを進めるための一助にしていただきたい」と挨拶しました。
 
 次に、ILO活動推進議員連盟事務局長の石橋通宏参議院議員から「日本国内で多くの働く仲間がハラスメントによって苦しい状況に置かれ、人命にかかわる問題も起きている。その解決のためにも、第190号条約批准に向けた努力が必要。法制化の課題を丁寧に解決しながら、批准に向けた環境整備を進めていく。今後も連合の皆さんの協力をお願いしたい」との挨拶を受けました。
 
 また、本シンポジウムの後援団体であるILOの高﨑真一駐日代表から「条約に関しては2018年から世界的に議論されてきたが、その過程においても連合は主要国の労働者代表としてリーダーシップを発揮された。ILOは、ディーセント・ワークの実現に向けた企業と関係者のサポートを継続し、1ヵ国でも多くの国が第190号条約を批准することを心から願う」との挨拶を受けました。
 
■セッション1「第190号条約のあらましと連合の取り組み」
 井上久美枝総合政策推進局長から、第190号条約やハラスメント対策関連法の概要、国内外におけるハラスメント対策に係る議論経過、条約批准に向けた環境整備と連合の取り組み等について説明した後、Zoomのチャット機能を用いて、参加者との間で質疑応答を行いました。参加者からは「ILO加盟国は第190号条約が未批准であってもILOへの報告を求められるとのことだが、報告の内容はどのようなものか」、「フリーランスの労働者も第190号条約で保護されることが望ましい」といった質問・意見が出されました。
 
■セッション2 事例報告「労金業態におけるあらゆるハラスメント禁止ガイドライン制定の取り組み」
 一般社団法人全国労働金庫協会(労金協会)の菅谷宏行常務執行役員兼法務部長と、全国労働金庫労働組合連合会(全労金)の深見正弘書記長から、それぞれ労使の立場でハラスメント禁止ガイドラインの制定に至った経緯やガイドラインの概要・意義等について報告を受けた後、井上総合局長の進行により質疑応答を行いました。井上総合局長から「経営側として率先して法を上回り、条約に沿ったガイドラインを制定するにあたっては苦労があったのでは」、「企業労使・産業労使で同様の取り組みを行う場合、何がポイントになるのか」などの問いを投げかけ、それぞれ回答を受けて、さらに理解を深めました。
 
■セッション3「働く女性のエンパワーメント~女性のエンパワーメント原則(WEPs)のハンドブックを題材に~」
 ILOの田中竜介渉外・労働基準専門官から「女性のエンパワーメント原則(WEPs)ハンドブック」にもとづき、企業の経営戦略とジェンダー平等を関連付けて価値創造につなげる取り組みや、それを働きかけるべき労働組合の役割等について、企業における事例の紹介を含めて解説を受けました。
 
 最後に、相原康伸事務局長からまとめとして、「暴力やハラスメントのない、尊厳ある国際社会をつくる運動は大変価値があるものであり、連合運動にも、今、チャレンジが求められている。第190号条約に関する取り組みを前進させていくことを確認し合い、まとめとしたい」と挨拶しました。
  • 石橋通宏参議院議員(ILO活動推進議員連盟事務局長)による挨拶
  • 高﨑真一ILO駐日代表による挨拶
  • 全労金の深見書記長(左)、労金協会の菅谷常務執行役員兼法務部長(中)、井上総合局長(右)の意見交換
  • ILOの田中竜介渉外・労働基準専門官による解説
  • 相原事務局長によるまとめ
  • ※シンポジウムの動画やハラスメント対策のページはこちらからご覧ください。