連合ニュース 2020年

 
2020年12月01日
第84回中央委員会を開催
中央委員会を開催
 連合は12月1日、千葉県浦安市内で第84回中央委員会を開催し、役員・中央委員・傍聴者などあわせて約300名(うちWEB参加者約160名、女性参加者の割合は28.2%)が出席しました。

 冒頭挨拶の中で神津会長は、新型コロナウイルス感染症について触れ、「現下、新型コロナウイルスの感染者数が大きく増加し、第3波としての状況は予断を許さないものとなってきています。同時にインフルエンザの流行にも備えなければならないという環境条件のもとで、今こそ、大きく遅れをとってきた検査体制の拡充を実現して一人ひとりの安心感が確保されなくてはなりません。そして医療従事者・介護従事者の皆さんに対して、必要かつ十分な支援を提供して、医療崩壊を決して起こさせない、そのことが問われる重要局面に私たちは立たされています。 私たち連合を含めて、検査体制の拡充は、各方面から、多数の識者から、何度も何度も繰り返し指摘がされ、求められてきた問題です。専門的知識を基礎にした伝統的なものの考え方がネックになっているという実情も取りざたされていますが、そのようなことで、人の命が守られないような状況を現出させてしまっていいのでしょうか?現場第一線の医療従事者はもとより、高齢者の命を体を張って守っている介護従事者など、究極のエッセンシャルワーカーの皆さん方全般に検査が行き届き、当事者と社会全体の安心感を担保していくことは、待ったなしの重要事項ではないでしょうか。抜本的な改善を強く求めるものです」と述べました。

 続いて、2021春季生活闘争について、「日本全体の賃金の状況をみれば、格差はむしろ拡大を続けており、水準についても平均で見て先進国のなかで唯一日本のみが依然として停滞しているのが実情です。企業規模間の賃金格差は依然、年齢が上がるほど広がっており、雇用形態間格差をみても、有期・短時間・契約等で働く人は、年齢や勤続年数に応じた昇給がほとんどなく、賃金カーブを描けていません。これではわが国を支えてきた産業社会の健全な発展を望むことはできません。それどころか、このような実態を放置し続けるならば、賃金低下と少子化の悪循環によって、社会の安定性が大きく損なわれかねないことは火をみるより明らかです。こうした目の前にある社会・経済基盤の脆弱さを克服していかなければ、社会の持続性は担保できません。そのためにも、これまでの賃上げの流れを止めてはなりません。引き続き、分配構造の転換につながり得る賃上げ、すなわち、企業規模間、雇用形態間などの格差を是正し、すべての働く者の処遇を『働きの価値に見合った水準』に引き上げる賃上げに取り組んでいかなければなりません。今、私たちが実現しなければならないのは、新しい時代の社会像であり、『with/afterコロナ』の時代の『新しい標準(ニューノーマル)』です。活力ある雇用社会はその基盤をなす大前提です。連合に集う私たち自身がその先頭に立って旗を掲げていかなければなりません。そして、このような認識をあらゆる段階の労使関係のなかで認識共有できるか否かが、決定的に重要です。今次春季生活闘争における一つひとつの交渉、一つひとつの話し合いは、私たち自身の問題であると同時に、わが国の経済・社会全体の問題でもあり、そして働く者すべての問題でもあるのです。すべてはつながっているのです」と述べました。

 次に、集団的労使関係の拡大について触れ、「この10月より、2030年までの10年間を取り組み期間として、徹底的に組織拡大にこだわる『連合組織拡大プラン2030』がスタートしました。とりわけ、連合本部・構成組織・地方連合会の役割を明確にするとともに、組合づくりを担う人材の確保・育成にも重点的に取り組んでいく所存です。また、いわゆる『曖昧な雇用』などで働く仲間と連合が緩やかにつながる『連合ネットワーク会員』の展開として、専用サイト『働く(Work)みんなの連合サポートQ』(愛称:Wor-Q(ワーク))、これも10月より本格稼働をはじめました。相談事例の共有や弁護士の紹介を可能にしたほか、今後は、こくみん共済coopなど連合のネットワークと連携した有料メニューも順次用意をしていく予定です。雇用労働者のみならず、すべての働く仲間をまもり、そしてつながり、さらに集団的労使関係の拡大・追求を通じて新たな活力を創り出していくことが必要です。これは労使関係の意義、組織の力を知っている私たちの務めと言っても過言ではありません。各組織の取り組みの一層の強化を要請いたします」と述べました。

 また、政治関係について、「間もなく臨時国会が閉会します。年明け早々には通常国会が召集され、第3次補正予算の審議が行われる予定ですが、その一方で、年明け解散総選挙の話も伝わってきています。コロナ禍のなかでの解散が民意をつかむものとなるのか、はなはだ疑問ではありますが、いずれにしても来年10月の衆議院の任期満了までには必ず選挙があります。その翌年の参議院選挙も目と鼻の先です。足もとにおいても、いわゆる政局の動きが様々取りざたされています。私たちの仲間の代表、そして働く者本位の政策に理解を持っておられる議員や候補者を、一人でも多く国会に送り出すために、一つひとつの動きが大変気になることも事実ですが、私たち連合・労働組合はそれらの動きの如何に関わらず、愚直に、政策の深掘りと、その実現のための力合わせに注力していかなければなりません。わが国の社会・経済・政治のあり方を徹底的に問い直す力、変革する歩みこそが、希望ある将来への確かな道筋となります。コロナ禍により明らかになった社会の脆弱さを克服するとともに、『命とくらしを守ること』をすべての基軸に、未来を切り拓いていくことが不可欠です。一人ひとりの多様性・可能性が尊重され、将来に希望の持てる社会づくりを通じ、社会・経済の新たな活力を創り出すことに結びつけていかなければなりません。すべての働く仲間・生活者の命と雇用とくらしをまもり、持続可能で包摂的な『働くことを軸とする安心社会』へ、共有する『理念』-命とくらしを守る『新しい標準(ニューノーマル)』を創る- これをさらに深掘りし、そして連合総体で、何としても実現していこうではありませんか」と呼び掛けました。

  【神津会長挨拶(全文)はこちら】

 活動報告では、「一般活動報告」が確認されました。

 協議事項では、次の5つの議案が確認されました。
  第1号議案:役員選出
  第2号議案:表彰について(案)
  第3号議案:2020~2021年度統制委員会委員の補充について(案)
  第4号議案:連帯活動会計積立金の取り崩し
         ならびに連合岩手に対する財政支援(貸付)について(案)
  第5号議案:2021春季生活闘争方針(案)

 最後に、ガンバロー三唱に代えて全体の拍手をもって、閉会しました。

 
以 上
  • 議長団を務める西嶋中央委員(日教組・左側)と古川中央委員(UAゼンセン・右側)
  • 挨拶をする神津会長
  • 活動報告を行う相原事務局長
  • 全体の拍手をもって閉会
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