連合ニュース 2020年

 
2020年06月10日
ブレグジットに関するイギリス労働組合会議と連合の共同声明を発出
6月9日、連合とTUC(イギリス労働組合会議)は共同声明を発信した。この声明は、2020年1月31日に英国がEUから離脱したことに関連して、日英貿易協定の締結に向けた交渉が開始されたことを踏まえたものであり、両組織は雇用と労働基本権の保障を両国政府に求めている。

 
ブレグジットに関するイギリス労働組合会議と連合の共同声明


イギリス労働組合会議(TUC)と連合の1,100万人超の労働者は、ブレグジットが日本・英国両国の労働者に対し、また、両国間の貿易と投資に対し、大きな影響を与え得ると考えており、両国政府に対し、特に以下の対応を強く求める。
 
1.英国内における良質な雇用維持に向けた英国・EU間の交渉継続について
日本企業が引き続き英国への投資を続け、英国内における良質な雇用の維持を確実なものとするには、英国とEUの間で、関税などの障壁が無い状態で貿易を継続できる環境が不可欠である。日本企業が、古くから英国にて生産活動を行ってきた重要な背景の1つとして、英国が、EU加盟国と関税などの障壁がなく貿易ができる単一市場の一員であることがあげられる。とりわけ英国の北西部などを中心に、大きな工場を抱える日本企業は、英国で生産した製品の多くをEUにおいて販売するとともに、良質で組織された多数の雇用を支えている。
英国の労働者がEUと同水準の権利と保護が得られるよう、英国は引き続きEUとの単一市場および関税同盟にできる限り近い関係であり続けるべく、交渉を続けることが必要である。
 
2.日本・英国間の貿易交渉における労働基本権などの保障について
英国と日本の労働組合は、両国間の貿易交渉において、以下の点を保障することを求める。
・ILO中核的条約とSDGsを尊重するとともに、その実効性を確保すること。また、合意に至る前に、日本は未批准の2条約(第105号、第111号)の早期批准と、批准済であるものの公務員制度において履行がされていない条約(第87号、第98号)を確実に履行すること。
・政府が公共調達に関する権利を活用して経済開発、労働者の権利向上、社会的環境的目標を追求できるよう保障すること。
・国内の税制と金融サービスに対する両国政府の規制権限を守ること。
・保健医療、交通、教育など、あらゆる公共サービスを除外すること。
・労働者の権利、公共サービス、福祉、環境に係る法律を制定する権利を侵害するような、投資家対国家紛争解決メカニズム(ISDS)などの制度を導入しないこと。
また、両国間の交渉においてこれらの目標を確かなものとするため、交渉過程における透明性の確保および労働組合の関与、さらには協定発効後のモニタリングへの労働組合の関与を両国政府に対し強く求める。

イギリス労働組合会議(TUC)ニュース (英語)
https://www.tuc.org.uk/news/uk-and-japanese-unions-call-eu-trade-deal-protects-investment-and-jobs