連合ニュース 2020年

 
2020年05月19日
神津会長が「第1回未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」で意見表明
WEB会議の様子
5月18日、「第1回未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」(主宰:内閣府特命担当大臣(経済財政政策)、経済産業大臣)がWEB会議で開催され、関係業所管庁大臣(厚生労働省、農林水産省、国土交通省)、中小企業庁長官の他、労働界代表として連合神津会長、経済界代表として、中西日本経済団体連合会会長、三村日本商工会議所会頭が出席した。
 
 本会議では、労務費等の価格転嫁に関し、発注側たる大企業と受注者たる中小企業の協議を促進するとともに、サプライチェーン全体の生産性向上等の取り組みを推進し、大企業と中小企業がともに成長できる持続可能な関係の構築を目指すことを目的に、主に発注者たる大企業の代表者が、自ら、新たな「パートナーシップ構築宣言」を行うことを促すことが確認された。
 
 冒頭、西村経済再生担当大臣、梶山経済産業大臣に続いて、本会議の経緯となる「価値創造企業に関する賢人会議」において座長を務める三村日本商工会議所会頭より、それぞれ以下のとおり挨拶があった。
 
■西村経済再生担当大臣
 本会議の取り組みであるサプライチェーン全体の取引適正化については、過去の経済危機後に生じた価格低減圧力を防止するとともに、企業の皆様が明日の売上をしっかりと見込め、従業員の方々の雇用機会や人件費を確保できるなど、日本経済を持続的な成長軌道へ戻し、経済の好循環を継続していくためにも不可欠である。
昨今の情勢を受けて、テレワークの活用等の動きが一部中小・小規模事業者でも進んでいる。「新しい生活様式」が浸透し、取引や働き方が変わっていく中で、将来の感染症リスクに対して強靭な経済構造が構築されることはもとより、この「パートナーシップ」の内容自体も不断に進化を続けていくことを期待する。
 
■梶山経済産業大臣
 新型コロナ感染症による厳しい経済情勢の下では、リーマンショック時のような取引条件の「しわ寄せ」が懸念され、それを防ぐためには取引適正化を進める必要がある。こうした厳しい状況下にあっても、大企業や地域と連携しながら中小企業の強みを生かした新たな動きもある。今回の自主行動宣言では、このような動きを後押しするため、取引適正化だけではなく、企業間の連携促進やIT実装支援なども盛り込みたいと考えている。
 
■三村日本商工会議所会頭
 賢人会議では、ソサエティ5.0の時代に我が国際競争力を高めるためには、大企業と中小企業が協力し、新たな価値を創造すること、そして適正な取引価格の実現により、サプライチェーン全体で新たな共存共栄関係を構築することが必要であるとの結論に達した。取引価格の適正化については、特にリーマンショックや超円高など大企業の経営環境が著しく悪化した時は、取引価格の中小企業へのしわ寄せが発生し、現在でも解決しておらず、今回のコロナ禍で同様の状況に陥るのを防がねばならない。
 発注者と受注者間、大企業の経営者と購買部門間には、取引価格の実態についての認識ギャップが存在する。この二つのギャップを埋め、経営者の意思が組織の末端にまで行きわたるよう、経営者による自主行動宣言で取引の適正化を進め、不合理な取引条件や慣行については振興基準に基づいた指導助言を通じて是正し、共存共栄関係を築いていくことが重要である。
 
続いて、事務局からの主旨説明があり、その後、連合、経団連、日商、業所管庁大臣が意見表明を行なった。
神津会長からは、特に、付加価値適正分配の重要性と各地方における取り組み強化の観点から、次のように発言した。
「ここ20年で広がった大手と中小の労働者の賃金格差の抜本的な改善には至っていない。この根深い構造をあるべき姿に転換していく営みは、最低賃金引き上げの取り組みとともに堅持していかなければならない。そのもとで、取引慣行の是正は不可欠である。加えて、価格決定の適正化は民間企業間の取引だけではなく、公契約においても同様である。受注者がそこで働く労働者に対し、適正な賃金を支払える取引価格とすべきである。なお、連合には48構成組織と全国47都道府県の地方連合会がある。今回の取り組みは、産業・地域経済両方に係る重要事項であり、連合組織を通じて、周知徹底に努めていきたい。」
  • 神津会長