連合ニュース 2019年

 
2019年12月17日
経済同友会との懇談会を開催
今後の社会的課題に対してさらなる連携強化の必要性で一致
連合は12月5日、経済同友会との懇談会を都内で開催し、「中長期的にあるべき社会像の実現に向けた諸課題の解決に向けて」をテーマに意見交換を行いました。
 
冒頭、両組織代表あいさつで連合の神津会長は、経済同友会が、その草創期より当時の労働団体との関係を重視し、現在の生産性三原則にも通じる考え方を含め、健全な労使関係にもとづく社会経済発展のあり方や企業経営における責任について追求・発信してきたことに触れながら、現在に至る両者間の対話の意義について認識を示しました。また、この20年間、日本は先端分野では世界に伍しているものの、社会のすそ野では格差の拡大や貧困など、世界の成長から取り残されているとの問題意識を示したうえで、社会保障・教育・税制などの制度改革や、それらと密接に関連する主権者教育や労働教育の充実がいっそう重要となることを強調しました。
経済同友会の櫻田代表幹事は、働き方の多様化が進む中で、こうした対話の機会は大変重要であるとの認識を示しました。そのうえで、本懇談会における論点の一つである社会保障の問題について、医療・介護・年金の給付と負担のあり方を働き方の未来を含めたパッケージで示すことが重要であるとの認識を示し、さらに主権者教育の強化や、政府から独立して長期的な経済見通しを議論・公表する「独立財政機関」の創設などを通じて、若者が希望を持てる社会を確立することが必要であると述べました。
 
その後、連合からは逢見直人会長代行が「連合ビジョン 働くことを軸とする安心社会 -まもる・つなぐ・創り出す-」について、また経済同友会からは木川眞副代表幹事が「多様な人材の活躍でイノベーションを創出する国へ」と題して問題提起したうえで、人口減少・技術革新の進行に伴う働き方や雇用のあり方、日本社会の構造変化を見すえた社会保障と税制のあり方、および主権者教育について、活発な意見交換が行われました。
 
まとめの挨拶で神津会長は、「意義のある意見交換ができた。国の財政に対する問題意識は一致している。雇用の問題は様々あるが、ぜひテーマごとに議論深めたい。政府において就職氷河期問題の議論が開始されたが、問題を一時的なものととらえるのではなく、勇気をもってチャレンジできるための恒常的なセーフティネット構築が重要だ。主権者教育についても、両会で問題意識は共通していることが確認できた。ぜひ、さらなる取り組みについて、前向きに検討させていただきたい。」と述べました。
また櫻田代表幹事は「このような機会を今後もぜひ継続し、『中長期的に日本はどうあるべきなのか』ということを、自由に発言しあう場として活用したい。この国の問題を絞り込んでいくと『若者』に行きつく。わが国における最大の価値観は『民主主義』である。それがいわゆるシルバー民主主義にとどまらないよう、年齢や性差も超えた議論をしていきたい。両会の間で、価値観が異なるものはほとんどないと認識した。キーワードは『将来』、『若者』、『(両者の)コラボレーション』と考えており、引き続き未来志向の議論をさせていただきたい。」と述べ、両者間の今後の一層の連携の必要性が確認される中、懇談会は閉会しました。
  • 連合 神津会長
  • 経済同友会 櫻田代表幹事