連合ニュース 2019年

 
2019年11月27日
連合結成30周年記念シンポジウム 「私たちが未来を変える ~安心社会に向けて~」を開催
 連合は、11月12日、「連合結成30周年記念シンポジウム 私たちが未来を変える ~安心社会に向けて~」をよみうりホールで開催し、構成組織や地方連合会、さらに一般の方も含めて約600名が参加しました。
 
 冒頭の挨拶で神津会長は、未来を変えていくために労働運動として守るべきものと変えるべきことを議論することの意義、30年間で積み上げてきた連合の政策実現を通じて将来展望をひらくことの重要性、そして政策実現力の向上や連合運動に関する理解浸透のさらなる強化について述べました。
 
 基調講演として、まず東京工業大学・西田亮介准教授より「『これからの日本 これからの労働組合』 ~社会学の視点から~」と題してお話をいただきました。講演では、「予見可能性」をキーワードに議論が展開され、2020年以降は「リスクの個人化」や情報過剰による「イメージ政治」が進むとの考え方が示されました。そのうえで、連合に対する期待・進めるべき取組として、「企業課税強化と企業の社会的役割の再考」、「最低賃金約 1.3 倍 × 標準就業時間6 時間化」など4つの提案をいただきました。
 
 つづいて立教大学・首藤若菜教授より、西田准教授と同じく「これからの日本 これからの労働組合」 をテーマに、ご専門の労使関係論の視点からお話をいただきました。この中では、過去30年間における雇用・賃金・労働時間等の推移が示されたうえで、労働運動の存在感や波及力が低下しており、そのことが労働環境の悪化につながっているという指摘がなされました。そのうえで、劣化した雇用状況に対して連合には責任があること、未来は過去・現在の延長線上にあることを踏まえれば、結成以来の30年をしっかりと総括し、今後の道筋を描いてほしい旨の期待が示されました。
 
 講演も踏まえておこなわれたパネル・ディスカッションでは、「私たちの未来を変えるために ~みんなの力をどうつなぐか 労働組合の役割は~」と題して、相原事務局長をコーディネーターとし、西田准教授・首藤教授に加え、経団連・吉村隆産業技術本部長、台東区議会議員本目さよ氏、学生団体代表石山優太氏、連合東京杉浦会長をパネリストに迎えて議論が展開されました。
 冒頭、吉村本部長より、経団連が昨年策定した「Society 5.0~ともに創造する未来~」が紹介されました。吉村氏からは、デジタル技術を活用しつつ、人が想像力・創造力を働かせることで様々な課題を解決し、新たな価値を創造していく社会に向けて知恵を出し合いたいとの提起がなされました。本目議員からは、子育て支援や待機児童問題、女性議員ネットワークの取り組みが、石山氏からは、学生の立場からの教員の労働環境改善に向けた取り組みや若者視点による将来への不安と期待が、また杉浦会長からは、東京オリンピック・パラリンピックに向けた取り組みや、地方議員との連携を含めた地域での運動強化の重要性などが紹介されました。
 相原事務局長による「公益概念を共有し、民主主義を機能させるためには」という質問に対しては、当事者意識向上の必要性や、企業の社会的責任の発揮、困難な状況にある人の立場に立った政策立案と具体的行動がますます重要になっているなどの指摘がなされました。

 最後に、相原事務局長が、立場や意見が異なるからこそ対話が重要であり、対話を通じてつながりをもつことに価値を見出したいと締めくくり、シンポジウムは閉会しました。
 
 結成30周年を迎えた連合は、「連合ビジョン」で掲げた「まもる・つなぐ・創り出す」の実践をめざして、様々な知見の獲得と、連合運動の理解促進に向け、今後は各地域においても今回と同様の趣旨でシンポジウムを開催していきます。

ダイジェスト動画はこちら(RENGOTVチャンネル)
https://www.youtube.com/watch?v=4hjEoz4Rx14
  • 冒頭挨拶する神津会長
  • パネルディスカッションの様子
関連情報