連合ニュース 2019年

 
2019年09月20日
2019平和行動in広島を実施(8月5日~6日)
~語り継ぐ戦争の実相と運動の継続で 核兵器廃絶と恒久平和を実現しよう~
被爆74年 連合2019平和ヒロシマ集会 逢見会長代行挨拶
  連合は、1989年の結成当初から平和で安定した社会の実現をめざし、平和運動に取り組んでいます。広島に原爆投下された8月5日から6日にかけて「語り継ぐ戦争の実相と運動の継続で 核兵器廃絶と恒久平和の実現しよう」をテーマに、「2019平和行動in広島」を実施しました。
 
<1日目>
【ピースウォーク】
  集会の開催に先駆け、広島平和記念公園にて「ピースウォーク」を実施し、全国から567名が参加しました。連合広島の青年委員会・女性委員会の委員が案内役として「ピースガイド」を務め、原爆ドームをはじめとする公園内の慰霊碑等を回りながら由来や歴史について学習しました。また、会場受付周辺では原爆パネル展を併設し、ピースウォーク参加者以外にも多くの方にご覧いただいた他、2020年NPT再検討会議に向けての1000万署名を行いました。
 
【被爆路面電車乗車学習会】
  被爆後も広島の町を走り続ける2両の被爆路面電車に乗り、車窓から被爆建物を見学する「被爆路面電車乗車学習会」を実施し、63名が参加しました。「ピースガイド」による説明を聞きながら原爆の脅威や悲惨さ、歴史を学習しました。
 
【連合2019平和ヒロシマ集会】
 原水禁、KAKKINとの共催による「連合2019平和ヒロシマ集会」を開催し、本年も広島県、広島市、平和首長会議のほか、全国のNPO・NGOなど、多くの団体からご後援をいただきました。集会会場の舞台上へ、平和の祈りを込めて作られたたくさんの折鶴が参加組織から献納されました。折鶴の献納を行ったあと、地元広島を代表して開会挨拶を連合広島の久光会長が行いました。主催者を代表して逢見会長代行は、「連合は結成以来、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けて取り組んでいます。より一層の運動の強化と幅広い国民世論の形成が不可欠と考え、行政や関係諸団体に、行動への参加協力を広く呼び掛けています。6月の沖縄よりスタートした平和行動は、8月の広島・長崎、9月の北海道・根室へと続いています。唯一の戦争被爆国として私たちは核兵器廃絶を世界に訴えていく使命があり、平和首長会議やITUCとも連帯・連携し、国内外の世論喚起の活動を一層強化していく。」と挨拶しました。続いて来賓の広島県山田副知事、広島市政氏市民局長からそれぞれ挨拶があり、海外来賓のITUCアユーバ・ワバ会長からITUCとして核兵器の使用禁止と既存核兵器の廃棄に向けた闘いへの決意や「労働組合は核の恐怖に終止符を打ち、連帯をもとに行動を、と世界に呼びかけます」との国際連帯のメッセージを述べられました。若者からのメッセージ(活動報告)として第21代・第22代高校生平和大使を代表し、広島の高校生6名が、これまでの活動報告を行い、平和活動への思いと意気込みを述べました。
  連合広島・久光会長から連合長崎・宮﨑会長にピースフラッグが引き継がれ、最後に、連合広島亀井女性委員会委員長が平和アピールを読み上げ、満場一致で採択し集会を終了しました。原爆がもたらした悲惨さを歌った唱歌「原爆を許すまじ」を会場全体で合唱しました。
 
【2020年核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議に向けたシンポジウム】
     ~核兵器廃絶1000万署名に向けてキックオフ!~
 
 平和ヒロシマ集会に引き続き、連合・原水禁・KAKKINの3団体主催により、2020年核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議に向けた核兵器廃絶1000万署名必達をめざすキックオフとしてシンポジウムを開催しました。主催者を代表して逢見会長代行が「2015年に開催されたNPT再検討会議では、核兵器保有国と非保有国との対立により最終文書の合意に至らなかった。トランプ大統領は中距離核戦力全廃条約(INF)からの離脱を表明するなど、核兵器廃絶とは逆光した動きともいえる状況があり、核兵器保有問題についても具体的解決が見いだせない状況が続いている。こうした状況をふまえ、2020年のNPT再検討会議に向けて、「核兵器廃絶1000万署名」を日本政府へ提出するとともに、国際労働組合(ITUC)や世界的オンライン署名など世界的な署名活動を展開し、国内の署名と合わせて国連の事務総長に提出する。核兵器廃絶と世界恒久平和に向けた運動に関係団体ならびに関係各位の皆様の格段のご協力をお願いする。」と挨拶しました。
 外務省報告として今西外務省軍縮管理軍縮課長が、これまでの経緯や本年4月に開催された2020年核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議では議長が作成した2020年運用検討会議に向けた勧告案について議論されましたが、コンセンサスでの採択はなされず、議長が作成する作業文書として配布されたことを報告しました。併せて「核軍縮の実質的な進展のための賢人会議」京都アピールの概要については、「賢人会議」は、「核軍縮のための状況が悪化の一途をたどり、それが国際の平和と安定を危険にさらしていることを憂慮する。各国間の信頼と安心の促進、国際的な安全保障上の向上のために、核兵器を保有するすべての国は、核兵器を保有する他国の戦力態勢に関し安全保障上の懸念を説明・議論しなければならない」などの提案されたことを報告しました。さらに2020年同会議の日程などについて説明を行いました。
 中国新聞 藤村論説委員より「核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けて」と題してNPTのこれまでの成果についての説明やこれまでの成果などの講演が行われました。核軍縮の進捗状況についての認識は、「核兵器非保有国は、保有国はNPTの核軍縮義務を果たしていない、『これまで全会一致で合意してきた核軍縮の明確な約束』などの文書は何だったのか」、保有国は「冷戦期に比べて大きく減ったが、現在の国際情勢は、核軍縮をさらに進めるのには適さない」と違いがある。核兵器禁止条約に関して非保有国は「禁止条約はNPTを補完する。各国が署名、批准すべき」、保有国は、「禁止条約はNPT体制を分断させ、弱体化させる」との認識であることなどを説明しました。そのうえで、9月のNPT再検討会議準備委員会や2020NPT再検討会議に向けての期待を述べました。
 被爆者の訴えとして広島県被団協・箕牧理事長代行が太平洋戦争や広島への原爆投下の様子、戦争が終わった後の広島とご自身の人生・核兵器廃絶への思いについて語りました。最後に「被爆者が生きているうちに核兵器を無くしてください。今生きているヒバクシャ16万人の訴えです」と参加者へ訴えました。
 最後に3団体を代表して山本連合副事務局長から、核兵器1000万署名必達に向けた決意表明を行いました。
 
<2日目>
 
【広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式(広島市主催)】
  広島市平和記念公園では、原爆死没者の遺族をはじめ、多数の市民らが参加し原爆死没者慰霊碑(広島平和都市記念碑)前にて平和記念式典が開催されました。原爆の投下された8時15分には平和の鐘やサイレンを鳴らし、原爆死没者に哀悼の意を表し、あわせて恒久平和の実現を祈りながら1分間の黙とうを行いました。
 
【「長崎平和の鐘」打鐘式(連合主催)】
  原爆投下より50年目の1995年に連合長崎より送られた「長崎平和の鐘」は、広島市立大学構内に設置されています。連合本部・PAT・連合広島・連合長崎キャラバン隊が原爆の投下された8時15分に打鐘と黙祷を捧げました。
 
【核兵器廃絶1000万署名街頭宣伝行動】
 八丁堀交差点において、連合本部・PAT・連合広島が2020年核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議に向けた核兵器廃絶1000万署名街頭宣伝行動が行われました。
 
 ヒロシマからの平和アピール
 
1945年8月6日、原子爆弾の投下により、広島は一瞬にして焼け野原になり多くの命を奪われた。74年を経た今もなお、被曝の後遺症に苦しんでいる方々がいる。このような歴史が繰り返すことがあってはならないにもかかわらず、核弾頭は世界に1万3,880発も存在し、私たち人類は核兵器の脅威にさらされている。
 
核兵器禁止条約が2017年7月に国連で採択された。戦後70年以上を経て成立した条約には人類の歴史と苦難、それを克服しようとする英知と思想が込められているが、日本は未だに署名していない。日本政府は唯一の戦争被爆国として、速やかに署名・批准の手続きを進めるとともに、条約の発効に向け、核兵器保有国と非保有国との橋渡しの役割を担うことを強く要請する。
 
いよいよ来年2020年に核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議が開催される。前回2015年NPT再検討会議では、核兵器保有国と非保有国との対立により最終文書の合意には至らなかった。2016年には米国大統領として初めてオバマ前大統領が人類最初の被爆地である広島を訪問し、核兵器のない世界をめざす勇気を持つべきと演説し、核兵器廃絶への決意を表明した。
しかし、トランプ大統領は中距離核戦力(INF)全廃条約からの離脱を表明するなど、核兵器廃絶に向けた流れを不透明なものにしている。私たちは平和を願う世界市民と連帯して、2020年NPT再検討会議では、最終文書の合意に至るよう働きかけ、なんとしてもNPT体制の弱体化を阻止しなければならない。
 
連合、原水禁、KAKKINの3団体は毎年、核兵器を保有する国の駐日外国公館に対して核兵器廃絶に向けた要請行動を展開している。また、全国各地で原爆写真ポスター展を開催し、核兵器の恐怖と非人道性を強く訴えている。2020年NPT再検討会議に向けた「核兵器廃絶1000万署名」に全力で取り組み、さらなる世論喚起と国際的な働きかけを強めていく。
 
私たちは平和首長会議や国際労働組合総連合会(ITUC)はもとより、広島市立大学や広島平和文化センターなどの教育機関やNGOとの連携を強化していく。これまでの運動を継続し、戦争の実相を次世代へ語り継ぐ重要性を再認識するとともに、本集会の参加者をはじめ平和を願うすべての力を結集し、政府や国際社会に核兵器廃絶と恒久平和の実現を目指していくことをここに宣言する。
                                        2019年8月5日
                                  「連合2019平和ヒロシマ集会」
 
 
  • 被爆74年 連合2019平和ヒロシマ集会 ITUCアユーバ・ワバ会長挨拶
  • 被爆74年 2019 平和ヒロシマ集会 若者からのメッセージ 高校生平和大使
  • 被爆路面電車乗車学習会
  • 広島市長との懇談
  • 核兵器廃絶1000万署名街頭宣伝行動