連合ニュース 2019年

 
2019年06月18日
道労委、全ベルコ労組に全面勝利命令
冠婚葬祭ベルコの「使用者性」と「不当労働行為」を認定!
記者会見に臨むメンバー(左手前から弁護団4名、全ベルコ労組・髙橋委員長、連合2名)
 6月13日、北海道労働委員会において、ベルコ事件の命令書が交付されました。道労委は、労組法上「ベルコの使用者性が認められる」と判断し、組合を結成しようとした従業員2名の実質的解雇について「不当労働行為に該当する」と認定しました。救済内容として、2人の復職およびバックペイの支払い、労組に対する謝罪文の掲示等が命じられました。
 
 これを受けて、連合は連合北海道と共催で、北海道自治労会館にて記者会見を開催しました。
 はじめに、棗一郎弁護士が弁護団声明(添付1)を読み上げながら、事件の概要、命令のポイントについて解説を行いました。その中で、契約形式ではなく労働実態を的確にとらえ、不当労働行為を正しく認定したことを高く評価されました。さらに救済方法について、代理店を実質的な「会社の組織上の一部門」と判断し、「札幌市内の支社に属する代理店で」「原職相当職に従事させることが適当」とした内容を評価しました。
 
 申立人の全ベルコ労組・髙橋功委員長は、「命令書主文が読み上げられた時、うれしさがこみ上げてきた。組合をつくって本当に良かった」と第一声を上げ、「この命令が全国に広がり、きちんとした労使関係ができれば、もっと良い会社になる」と期待を表明しました。また、支援労組や弁護団に感謝を述べ、「労働相談から約5年、一人ではここまで闘えなかった。組合は本当に必要。まだ闘いは続くが、引き続き支援をお願いしたい」と語られました。
 
 つづいて、支援労組よりコメントが発せられました。連合本部・山根木晴久総合組織局長からは、「連合はベルコ事件を日本の雇用全体を守る闘いと位置づけ、全面支援してきた。本日の命令を受けて、連合本部としての役割は2つある。1つは命令を着実に実行させるよう、ベルコに強く働きかけること。もう1つはこの命令内容を全国の仲間や関係者、行政機関にも伝えていくことだ」と決意表明しました。
 連合北海道・出村良平会長は、「多くの支援に感謝したい。とりわけ髙橋委員長、豊田書記長、久保代理店長のお三方の勇気がなければ、このような闘いはできなかった。今、雇用によらない働き方で苦しんでいる仲間や労働者がたくさんいる。こうした方々の希望につながる命令だ。この内容を内外に広めて、さらに運動を盛り上げていきたい」と語られました。
 情報労連・水野和人組織対策局長は、「情報労連の役割は、この課題を広く世の中に訴えていくこと。これまで以上に全ベルコ労組を支えていく」と力強い支援を誓いました。
 
 最後に、記者からの質疑に応対し、記者会見を終了しました。
 
 その後、札幌駅前に場所を移し、街頭報告集会を開催しました。50名超の連合組合員や支援者が駆けつけ、マスコミ、一般の人々も見守る中、ベルコ事件の経緯と今回の命令について報告しました。
 
 なお、連合は翌14日、本件命令に関する事務局長談話(添付2)を発出しました。連合はベルコに対し、命令を真摯に受け止め、命令事項を確実に履行するよう求めるとともに、使用者責任逃れの不当な働かせ方を根絶するため、裁判闘争を含めた完全勝利に向けて全力で支援していく方針です。
 
◆ベルコ事件とは◆
 冠婚葬祭大手ベルコの代理店で労組を立ち上げようとした従業員(申立人)2名が事実上解雇され、ベルコ本社から「使用者ではない」として団交拒否された事案について、2015年6月、北海道労働委員会に不当労働行為救済を申し立てたもの。
 ベルコは業務委託契約を濫用し、雇用責任を代理店に押し付け、本社はあらゆる労働関係法規を逃れるしくみをとっている。一方、労働や指揮命令の実態は通常の会社組織と何ら変わらず、いわば「会社組織の丸ごと偽装」ともいえる脱法的な働かせ方を行っている。
 契約形式と労働実態が乖離する中、「使用者は誰なのか」が最大の争点。並行して争われている裁判では、ベルコの使用者性を否定する一審判決が下された。契約形式にとらわれて労働実態を顧みない不当な判決とし、現在、控訴審で争っている。次回札幌高裁(第3回口頭弁論)期日は8月22日予定。

  • 喜びを伝える全ベルコ労組・髙橋委員長
  • 街頭報告集会に駆けつけてくれた連合組合員・支援者の皆さん
  • 連合・山根木総合局長からも報告