連合ニュース 2019年

 
2019年03月04日
全ベルコ労働組合裁判、高裁での審理がスタート
控訴審第1回口頭弁論「報告集会」を開催
報告集会登壇者(写真中央:棗弁護士).jpg
  2月28日、札幌高裁においてベルコ事件控訴審第1回口頭弁論が開かれ、傍聴行動を行うとともに、連合・連合北海道が共催で報告集会を開催しました。連合組合員や支援者ら60名以上が参加しました。
 
 口頭弁論では、双方からの提出書面が確認された後、控訴人(原告)弁護団は今後さらに補充主張や再反論を行う旨述べ、5月23日に第2回期日が設定されることが決まりました。
 
 閉廷後、札幌弁護士会館に場所を移し、連合・連合北海道主催の報告集会を開催しました。
 はじめに、弁護団の棗一郎弁護士が、「高裁の場合、1回で結審することが多い。しかし本件では次回期日が設定され、次々回についても仄めかされた。じっくり構えて判断しようという姿勢がうかがえる」と、裁判所の対応を指摘しました。
 その後、一審判決の誤りや控訴審での主張ポイントを説明しながら、「本件の本質は不当労働行為事件である」と強調し、不当労働行為について厳しく追及していく方針が示されました。また、控訴人(原告)らFA(葬祭アドバイザー)の仕事の8割を占める葬儀施行業務に関して、形式上の雇用主である代理店長は全く関与しておらず、採用から業務指示まで支社長らが行っている実態を紹介し、ベルコの指揮命令関係を明らかにしていくことが報告されました。
 さらに、小川英郎弁護士より、組織論の観点から「ベルコは雇用契約を一切使わずに組織を構築している。この異常かつ脱法的な組織体制について、高裁はしっかり判断を行うべき」と指摘するとともに、「傍聴席が埋まることは、裁判官を真剣にさせるために非常に重要。次回もぜひ傍聴してほしい」と、参加者に引き続きの参集を呼びかけられました。

 次に、控訴人(原告)から控訴審にあたっての意気込みが語られました。全ベルコ労働組合・髙橋功委員長からは、「我々にとって、連合、情報労連、弁護団の存在は大変心強い。本日も大勢駆けつけてくださったことにまず感謝したい」とお礼が述べられました。そのうえで、「組合を結成して4年超も裁判を続けているのは、ベルコに労使関係をきっちりしてほしいから。今もベルコで働いている仲間や労働者がいる。その労働環境改善のために、ベルコは現場の声をしっかり聞いてほしい」と訴えました。
 豊田義久書記長は、中身ではなく表面だけで下された一審判決を改めて批判し、「ベルコの偽装雇用を止めたいというのが組合結成のきっかけ。高裁では負けるわけにはいかない」と固い決意を表明しました。
 
 続いて、支援労組を代表して、連合・逢見直人会長代行と情報労連・柴田謙司書記長が連帯の挨拶に立ちました。連合・逢見会長代行は、ベルコにおける会社丸ごと偽装について、「このビジネスモデルが容認されれば、我が国の雇用社会は崩壊する。労働法学者からも一審判決を問題視する声が出ている。この働かせ方を社会に拡大・蔓延させないよう、実態に即した高裁判断を望む」と訴えました。そのうえで、雇用社会そのものにかかわる重大な事件であるとの認識の下、連合は全力を挙げて支援していくことを誓いました。
 情報労連・柴田書記長は、「脱法まがいのビジネスモデルがまかり通ることは断じて容認できない。これは労働者保護だけでなく、全うな経営を行う経営者にとっても大きな問題。裁判所には、事実にしっかり向き合って審理してほしい」と求めるとともに、「全ベルコ労組に集う皆さんがこれだけ長く不当な思いをされていることは忸怩たる思い。不当な組合つぶしもあってはならない」と述べました。
 
 最後に、連合北海道・齊藤勉副事務局長が地元の取り組みとして、ベルコの拠点がある道内各地で学習会と街宣行動を展開してきたことを報告しました。また、「同業他社に対するアンケートや訪問調査を実施し、ベルコがいかに異質な働き方をさせているかが明らかになった」と紹介し、がんばろう三唱で集会を締めくくりました。
 
 なお、裁判と並行して審理されてきた北海道労働委員会において、いよいよ今月中に命令が出される見通しです。不当労働行為をめぐってどのような判断がなされるのか、注目されます。
  • ベルコの組織のあり方について問う小川弁護士(写真右端)
  • 会長代行逢見.jpg
  • 髙橋委員長T.jpg