連合ニュース 2018年

 
2018年10月31日
院内集会「守ろう!外国人労働者のいのちと権利」を開催
政府による就労目的とする新在留資格創設の問題点などを指摘
 10月31日、連合は、JAMや外国人技能実習生弁護士連絡会、外国人労働者の支援団体などと共同し、院内集会「守ろう!外国人労働者のいのちと権利」を開催しました。本集会は、外国人技能実習法施行後1年の振り返りと、政府が法案提出を目指す就労目的の新在留資格「特定技能」創設の問題点などをアピールするために開催したものです。集会には、与野党の国会議員28名を含む251名が参加しました。
 
 冒頭、主催者代表挨拶に立ったJAMの小山正樹参与が「本日の集会は、外国人労働者のいのちと権利の保障に向け、連合やJAMなどの労働組合、実習生弁連や移住連など多様な関係者が一堂に介して開催したことに意義がある。多様な関係者の議論で、外国人技能実習制度の課題のみならず、政府が今国会に提出しようとしている入管法改正の問題点を明らかにしていきたい」と述べた。
 
 続いて、連合の村上陽子総合労働局長、JAMの小山正樹参与、棗一郎弁護士、移住連の鳥居一平代表理事をパネリストとし、パネル討論を行いました(コーディネーターは指宿昭一弁護士)。
 
 パネル討論は二部構成とし、第一部として外国人技能実習法1年を迎えた振り返りを行いました。連合の村上総合労働局長は、連合に寄せられている外国人労働者からの労働相談事例に触れつつ、地方連合会で実施した「外国人技能実習機構」に対する要請行動の状況などを報告しました。その他のパネリストからは、法施行1年が経過してもなお、外国人技能実習生に対するハラスメントや労働関係法令違反などが多発しており、奴隷的構造が残っているといった厳しい実態が報告されました。
 
 パネル討論第二部では、新在留資格「特定技能」の創設に関する入管法改正に焦点を当てて議論が行われました。連合の村上総合労働局長は、外国人労働者の受入れ拡大は国民生活に影響する重要課題であるにもかかわらず、国民的議論が行われないまま制度設計に至った問題点を指摘した上で、議論プロセスの透明性を担保すべきと主張。その他、悪質ブローカーの排除の仕組みや外国人の雇用管理に関する特別な立法の必要性にも触れました。さらには、「外国人労働者は市民・住民としての受入れが重要であり、国会審議では共生社会の環境整備の議論も欠かせない」と訴えました。その他のパネリストからは、「外国人技能実習生が置かれた厳しい労働実態などを何ら解決することなく外国人労働者の受入れ拡大することは、問題の拡大を招くだけだ」「拙速な議論は避けるべき。来年4月1日施行などはあり得ない」「国会での慎重審議を強く望む」など、政府に対する厳しい声が多数上がりました。
 
 最後に集会アピールを採択し、外国人技能実習法の適正運用はもとより、外国人労働者のいのちと権利を守る運動を強力に推し進めることを全員で確認し、閉会しました。