連合ニュース 2018年

 
2018年05月15日
「仕事の世界におけるハラスメントに関する記者勉強会」を開催
~実効性ある法整備にむけて~
井上総合男女・雇用平等局長
 連合は5月10日、「仕事の世界におけるハラスメントに関する記者勉強会」を開催しました。本勉強会は、ハラスメント全般に対する国内外の関心が高まる中、海外の動向や国内の法整備の必要性について理解を促進するために開催したもので、約30名の記者が参加しました。
 
 井上久美枝・連合総合男女・雇用平等局長から「5/28~6/8に開催されるILO(国際労働機関)総会では『仕事の世界におけるハラスメント』の国際労基準設定が重要なテーマとなっている」「海外での#MeTooの広がりだけでなく、国内においても、未だにセクシャル・ハラスメントなどが蔓延している現状が浮き彫りとなっている」との挨拶に続いて、連合の取り組みを説明しました。
 はじめにILO総会に向けた取り組みとして、2018年3月8日の国際女性デー中央集会での提起、4月のITUC-AP準備会合の状況などを報告するとともに、ILO総会でたたき台となる結論案が条約を補完する勧告で提案されており、内容も労働側が求める文言が適切に盛り込まれていること、国際労働基準は国内法を変えていく原動力になることなどを説明し、ILO条約採択に向けて世論の盛り上がりによるバックアップの必要性を訴えました。
国内法整備については、連合が2017年11月に発表した「雇用における男女平等に関する調査」の結果を紹介し、5割を超える人が職場にハラスメントがあると回答していることや、ハラスメントのなかでもパワハラ・セクハラが多いというデータを報告しました。
 次にハラスメント対策の現状について、ハラスメントの種類ごとにどの法律によってどこまで規制されているのかを説明し、日本では職場における暴力とハラスメント全般を規制する法律が存在しないことや、現行の防止措置義務はハラスメントの行為そのものを禁止する規定となっていないことなどの課題を指摘しました。
国内の制度面の課題解消に向けては、今年後半にある労働政策審議会の議論が重要であり、ハラスメント法制を大転換する千載一遇のチャンスであることを強調しました。
 
 意見交換では、ILOレポートの評価を高めている箇所、欧州などにおける罰則付きの法規制を国内で整備することの難易度や、ILO総会で議論される条約案で日本において論点として予想される部分などについての質問・意見がありました。井上総合局長からは、結論案が勧告で補完された条約を目指していることの重要性について説明しました。
 
 終了後も多くの記者からの個別質問が続き、参加者間で情報交換する場面も見られるなど、世論の盛り上げに向けて時宜を得た勉強会となりました
  • 記者勉強会の様子