連合ニュース 2018年

 
2018年01月23日
経団連との懇談会を開催
 連合は1月23日、経団連との懇談会を開催し「春季労使交渉をめぐる諸問題」について意見交換を行いました。

 冒頭、榊原会長からは「日本経済は着実な成長、拡大基調を辿っており、企業も守りから攻めへの転換が見られるなど、新たな成長軌道に入りつつあります。今年こそ、デフレ脱却、経済再生を果たし、GDP600兆円経済を実現したいと思います。そのために取り組むべき課題は『Society 5.0』の着実な推進です。『Society 5.0』とは、革新技術を駆使することにより、経済成長と合わせて社会的課題の解決を目指すものであり、今年は官民あげて本格的に稼動する年にしたいと考えています。また、その活動は、国連で採択された『SDGs(持続可能な開発目標)』の解決にもつながるものであり、連合とも共に進めていきたいと考えています。もうひとつの課題は、構造改革の推進です。政府には、さらなる成長に向けた規制緩和の推進ならびに国民の根強い将来不安の大きな要因である社会保障制度改革と財政健全化についても働きかけていきたいと考えています。われわれ経済界も、デフレマインドを転換して経営トップが積極経営にギアチェンジすることが大事だと考えています。今年の春季労使交渉は、例年になく非常に重要だと認識しています。働き方関連法案に対しては、企業としてどのように対応していくのか大きな課題ですが、労使協議を通じて共有しながらスムーズな立ち上げができるように準備していきたいと考えています。また、この4年間の賃金引上げのモメンタムを継続していきたいと考えており、『2018年版経労委報告』では賃金決定の大原則に則りつつ、賃金の引上げについて、3%という社会的な期待を意識しながら前向きに対応してほしいと、従来に比べて踏み込んだ呼びかけを行なっています。そのためには、労使の建設的なパートナーシップが欠かせません。連合の皆様と協力して、しっかり対応していきたいと思います。」と述べました。

 一方、神津会長からは「昨年11月に改定された経団連の『企業行動憲章』や、『2018連合白書』においても触れられていますが、SDGsは連合がめざす社会の姿と重なります。とりわけ社会対話の促進を通じて着実にSDGsを推進することが極めて重要だと考えています。徹底的に話し合いを重ね、付加価値を向上させ、公正に配分していく歯車を回していくという労使関係そのものが、世の中を豊かにしていく基本的な機能をもっていると思います。したがって、労使関係の枠組みは非常に重要な価値があり、お互いに理解を共有していくことは極めて重要だと考えています。様々な課題全てはつながっている問題であり、広がりをもった問題意識を共有してこそ、個々の労使交渉が実りある結論を見出し得るものと認識しています。とりわけ『働き方改革』については、労使関係の枠組みのなかで改善をはかっていくことこそが、雇用社会全体における改革の原動力となる『エンジン』の力を形成すると認識しています。法改正を待つことなく、まさに『魂を入れ込む』環境整備を先行的に進めていく事が求められています。そして、この問題を含めて、経団連と連合の枠組みでの問題解決が、日本全体の共有財産にならなければならないと考えています。連合として『底上げ』の旗を振り続けるなかで、大手追従・大手準拠からの構造転換にむけた労使の歯車が回りはじめており、昨年は中小が大手の賃上げ率を上回る、あるいは非正規といわれる形態で働く人の賃上げ率が正規を上回る結果も引き出すことができました。2018年においては、これをさらに深め、そして社会全体に広げていくことが重要であると考えています。このムーブメントはまだまだ本物にはなっていないと思っており、働く者の幸せと経済・社会の浮揚に向けて、上滑りではない根っ子からの発信は、この労使の場での力合わせからこそ進められるものと認識しています。」と述べました。

 意見交換では、2018春季生活闘争の方針と課題について連合の考え方を主張するとともに、「企業規模や雇用形態による賃金格差」や「働き方改革」や「取引慣行の是正」や「女性の活躍促進」などについて意見交換を行いました。
 2018春季生活闘争は、いよいよ本格的に労使交渉がスタートします。
  • 連合 神津会長
  • 経団連 榊原会長
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