連合ニュース 2017年

 
2017年09月04日
企画業務型裁量労働制の対象業務拡大と高度プロフェッショナル制度導入には反対! 制度導入に対し、労使の意見は真っ向から対立
~分科会終了後に第2回報告集会を開催~
連合本部・安永副事務局長
9月4日、第139回労働政策審議会労働条件分科会が開催されました。
 
 前回の分科会で、厚生労働省より、継続審議中の労働基準法改正法案(2015年法案)と、6月に本分科会で建議を取りまとめた時間外労働の上限規制の法案とを一本化して国会に提出したい意向が示されました。これに対し、労使双方から、法案の一本化に対する様々な意見が相次ぎ、議論は平行線をたどりました。
 
 今回は、前回に続き、労働者側委員から、企画業務型裁量労働制の対象業務拡大と高度プロフェッショナル制度の創設に対する具体的な反対意見と懸念点を述べました。とりわけ企画業務型裁量労働制の対象業務拡大に対しては、制度の本旨に沿った運用がなされていないことや労使委員会に対する懸念点等、まずは現状を正していくことこそ必要であることを発言しました。
 これに対して、使用者側委員から、企業組織のフラット化やホワイトカラー業務の複合化等に対応し、労働者が自律的に働く選択肢を増やす観点から、企画業務型裁量労働制の対象業務拡大と高度プロフェッショナル制度の創設に賛成である旨の発言がありました。
 
 分科会の最後に、分科会長より、議論の整理がなされました。
その後、事務局に対し、この間の議論経過と労働者側委員から出された懸念点を踏まえ、次回分科会に法案要綱を諮問するように指示がありました。
 
 分科会終了後に報告集会を開催し、主催者代表挨拶ならびに情勢報告として連合本部・安永副事務局長より、「今求められていることは、過労死・過労自殺を防ぎ、すべての働く人がゆとりある生活を送るために実効性ある施策を講じることであり、企画業務型裁量労働制の対象業務拡大と高度プロフェッショナル制度の創設はこの流れに逆行している。36協定の存在を知らない使用者や36協定未締結事業場が存在し、不適切な過半数代表者の選出実態がある現状などを踏まえれば、労働時間規制の緩和は非常に危険であり、まずは、現行法のもとで改善を進めることが最優先である」と述べました。
 その後、分科会に出席した各委員より、「高度プロフェッショナル制度の創設や企画業務型裁量労働制の対象業務拡大は不要。改めて、『働く者の命と健康を守るために今何が必要であり、何のために労基法を改正するのか』を訴えてきた。議論を聞いていると、本当に長時間労働を是正するつもりがあるのか疑問を持たざるを得ない」、「月60時間超の割増賃金率が、業種・業態・企業規模によって格差があることは早期に解消すべきである」、「今でも裁量労働制は、本旨に沿った運用がなされておらず、問題点が多い。適用業務を拡大する前に現行の運用をしっかり見直し、改める必要がある」などと述べました。

※本日の集会の様子は本日中に連合HPに動画をUP致します。 
https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/rengotv/koudou/
※次回の分科会は9月8日(金)18:00~19:30で開催されます。
 
  • UAゼンセン 八野委員
  • 情報労連 柴田委員
  • 運輸労連 世永委員
  • JAM 川野委員
  • 自動車総連 冨田委員
  • 連合本部 村上委員