連合ニュース 2017年

 
2017年03月06日
モラルハザードを起こしかねない解雇の金銭解決制度に断固反対!
3.3厚労省前で激励集会を開催
 連合は、3月3日昼、「透明かつ公正な労働紛争解決システム等の在り方に関する検討会」(以下、「検討会」という)の開催に先立ち、「『解雇の金銭解決制度』導入反対 3.3厚生労働省前激励集会」を開催しました。連合組織内外から230名が結集し、検討会に臨む労働側委員に熱いエールを送りました。
 
 検討会は、2015年6月に閣議決定された日本再興戦略や規制改革実施計画を受け、同年10月に厚労省内に設置されました。労使を含めた22名で構成され、連合からは4名の委員が参画しています。
 
 逢見連合事務局長は、「検討会では、労働者の選択肢を増やすとし、『例えば、職場復帰を希望する者は従前どおり労働契約法第16条による地位確認請求ができることとしつつ、職場復帰を希望しない者が利用できる新たな仕組みとすることについて、どう考えるか』という問題提起がされています。これは、労働者にあらかじめ一定額の金銭を払えば、正当な解雇と認めるいわゆる『事前型』の制度の創設を考えているのでしょうか。解雇は、突然に生活の糧を失うという労働者にとって極めて重大事です。本当に労働者のことを考え、救済するというのであれば、『カネさえ払えばクビ切り自由』の制度を導入するべきではありません。今こそ、我々の総力を結集して、『解雇の金銭解決制度』導入に強く反対しましょう」と挨拶した。
 
 続いて、村上連合総合労働局長が情勢報告に立ち、「前回の検討会では、過去2回、解雇の金銭解決制度が検討されながらも導入に至らなかった経緯について、労働政策面から制度導入の是非についての対立があるだけでなく、立法技術的にも困難であったことが公にされました。労側委員は、労働政策面と立法技術面の双方から、制度導入に反対の意見を述べました。2月16日には、解雇の金銭解決制度の問題点を明らかにする集会を開催し、労働者の救済には決してならない制度であることを改めて共有しました。私たちは引き続き、労働者の救済のためには、現在あるシステムをよりよいものにしていくことこそ重要、ということを訴えていきます」と述べました。
 
 その後、司会の山根木総合組織局長が、検討会委員である長谷川連合特別専門委員、高村 連合東京アドバイザー、水口弁護士を紹介。水口弁護士が決意表明を行いました。水口弁護士は、「何らかの解雇の金銭基準が作られたら、リストラの最大の武器になる。解雇の金銭解決制度は経営者にとって、リストラ資金の透明性と予見可能性を高めるための制度になりかねません。解雇が違法で無効で場合には労働契約は存続するという労働者にとっては要の権利が危機にさらされます。皆さんとともに反対の声をあげ続けていきます」と力強く訴えました。
 
 また、連合東京・杉浦事務局長が激励挨拶を行い、「解雇の金銭解決制度は日本の労使関係を崩し、モラルハザードを起こしかねない制度であり、誰のために、何のために議論するのかわかりません。連合東京としても断固反対します」と述べました。
同じく激励に駆けつけた川合孝典参議院議員は、「日本の解雇規制が厳しいとの意見もあるようだが、必ずしも労働者保護の進んだ国とはいえません。カネで解雇することの正当性を与えるような制度の導入は決して許してはいけないことを皆さんと共に確認し、将来に禍根を残す制度を作らせないよう、国会の場でもしっかり質していきます」と述べました。
 
 最後に、シュプレヒコールで参加者全員の思いを一つにし、委員を検討会に送り出して閉会しました。
 
 連合は、「解雇の金銭解決制度」導入に反対の立場で、ひきつづき検討会での議論に全力で取り組んでいきます。
 
  • 激励に駆けつけた川合孝典参議院議員
  • 参加者全員のシュプレヒコールで労側委員を激励