事務局長談話

 
2018年06月29日
「TPP11協定承認案およびTPP整備法改正案」の成立に関する談話
日本労働組合総連合会

事務局長 相原 康伸

 

  1. 国民の理解や国民的合意の形成に課題が残る
     6月29日、参議院本会議において、TPP整備法改正案が、与党などの賛成多数で可決・成立し、同月13日の環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(TPP11協定)承認案の成立と合わせて、協定の発効に向けた国内手続きが完了した。しかし、国会審議において、この協定を生かしたわが国産業の生産性向上や今後の状況変化への対応などについて建設的な議論が十分になされず、国民の理解や国民的合意形成に課題が残ったことは残念である。
     

  2. アジア太平洋地域との経済連携体制構築への第一歩となり得るものと受け止める
     わが国経済を持続的・安定的な成長軌道に乗せ、雇用の創出・維持をはかる上で、とりわけ成長性の高いアジア太平洋地域との経済連携体制の構築は重要であり、本協定はその第一歩になり得るものである。また、国際社会において保護主義が台頭する中で、本協定は自由貿易の推進にとって大きな意義を持つものと受け止める。
     政府には、引き続き、国民生活や産業への影響および懸念される事項への対応について丁寧な説明を尽くすなど、説明責任を果たすことが求められる。
     

  3. 未批准のILO2条約の早期批准を強く求める
     本協定の労働章に、連合が求めてきたILO中核的労働基準の遵守が盛り込まれたことは評価できる。これを受け、政府は、協定が定める各国における労働基準を促進・監視するための国内機構の確立に取り組む必要がある。
     また、連合は、政府に対して、未批准の2条約(第105号:強制労働廃止、第111号:雇用及び職業についての差別待遇)の早期批准を強く求めていく。
     

  4. ITUC、GUFsなど関係組織と引き続き連携
     連合は引き続き、この経済連携協定がわが国の持続的成長と雇用創出はもとより、アジア太平洋地域における公正で持続可能な発展とディーセント・ワークの実現に寄与するものとなるよう、国際労働組合総連合(ITUC)、国際産業別労働組合組織(GUFs)など関係組織と連携をはかりながら、政府・政党への要請や政策協議などを通じて必要な対応を求めていく。
    以 上