事務局長談話

 
2018年03月29日
2018年度政府予算成立についての談話
日本労働組合総連合会

事務局長 相原 康伸


  1. 十分に精査されないまま成立
     3月28日、2018年度政府予算が参議院本会議において与党などの賛成多数で可決・成立した。連合は、経済の自律的成長を実現させるためには、国民全体の「底上げ・底支え」「格差是正」に資する政策の実行が必要との観点から政府案の見直しを求めてきた。しかし、国民生活に直結する課題が山積しているにもかかわらず、行政と政治の混乱により、本来議論すべき予算審議の時間が確保されず、その内容・規模が十分に精査されないまま成立に至ったことは遺憾である。
     

  2. 国民生活の現実からかけ離れた予算
     本予算では、政府が最大限努力するとした「1兆円超程度」の子ども・子育て支援の財源確保はなされていない。また、ますます人材確保が難しくなっているにもかかわらず保育・介護サービスを担う職員の抜本的な処遇改善に向けた予算も盛り込まれず、国民生活の現実を直視し将来に責任をもった内容であるとは到底言えない。生活扶助基準の最大5%引き下げを含む見直しについては、社会的格差を助長し、社会の底上げ・底支えに逆行しかねない。政府は、とりわけ子どものいる世帯など個々の世帯の生活への影響について検証を行うべきである。

     

  3. 教育機会の格差是正への対応は不十分
     また、連合は、子どもの家庭の経済状況の違いによる教育機会の格差を是正し、「貧困の連鎖」を断ち切るため、大学などへの進学を希望するすべての住民税非課税世帯の子どもに支援が行き届くよう、給付型奨学金の対象者数および給付額の拡充を訴えてきたが、本予算に盛り込まれた教育予算は不十分なものにとどまった。

  4. 引き続き「底上げ・底支え」「格差是正」に全力で取り組む
     連合は、政府・政党への要請行動などを通じて、国民の将来不安を払拭するとともに、将来世代へ負担を先送りしないためにも、政府に社会保障の充実・安定化と財政健全化目標の達成の道筋を明らかにしていくことを求めてきた。引き続き、すべての働く者・生活者の「底上げ・底支え」「格差是正」をはかる政策・制度要求の実現、その先にある「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、全力で取り組んでいく。
    以 上