2017年07月26日
2017年度地域別最低賃金額改定の目安に関する談話
- 7月25日、中央最低賃金審議会の「目安に関する小委員会」(委員長:仁田道夫東京大学名誉教授)は、Aランク26円、Bランク25円、Cランク24円、Dランク22円とする2017年度地域別最低賃金額改定の目安を取りまとめた。
この目安は、時間額表示に一本化した2002年以降で最も高いものとなった。
- 連合は、「地域別最低賃金の水準が依然として低位にある」「地域間格差が拡大傾向にある」ことに問題意識を持って審議に臨み、全都道府県が早急に800円を上回るべきであると主張した。
今回確認された目安額は、労使の見解の隔たりが大きい中で、800円以下の都道府県をなくすという目標への道筋を示せるものであること、最高額に対する最低額の割合の改善が見込めることなどから、受け止めうるものである。
本年3月28日に中央最低賃金審議会の「目安制度の在り方に関する全員協議会」が報告をとりまとめて以降、初めての目安審議であった。「公労使三者が、その真摯な話し合いを通じて、法の原則および目安制度に基づき、時々の事情を勘案しつつ総合的に行うことが重要である」との合意に則った真摯な議論が展開された。
とりわけ、とりまとめにあたって公益委員が「特に非正規雇用労働者の処遇改善が社会的に求められている」との見解を示したことは、「最低賃金のあるべき水準を重視した議論が必要である」という連合の長年の主張が一定程度受け止められたと認識する。
地方最低賃金審議会においては、中央最低賃金審議会における議論経過を十分に踏まえ、目安を尊重した金額審議が行われることを期待する。連合は、すべての働く者の処遇改善に向けて、最低賃金引き上げの速やかな発効を重視して審議に臨んでいく。
以 上