事務局長談話

 
2017年07月10日
「核兵器禁止条約」の採択に関する談話
日本労働組合総連合会

事務局長 逢見 直人


  1. 6月15日より「核兵器禁止条約」の制定に向けた第2回交渉会議が国連本部において開催され、会議最終日の7月7日(日本時間7日深夜)、条約成文が122国の賛成により採択された。「法的に核兵器を禁止する」ことを目的とした条約の採択は史上初のことである。連合はすべての核兵器の廃絶を求める立場から、本条約の採択を歓迎する。

  2. 「核兵器禁止条約」によって禁止される内容は、核兵器の使用、開発、生産、保有、実験等のほか、核抑止力を否定する「使用の威嚇」も交渉過程で禁止項目に加えられた。核軍縮が遅々として進まない状況の打開に向け、核兵器非保有国をはじめとする国際社会が強い意思を示したものと受け止める。交渉会議に参加しなかった核兵器保有国や米国の「核の傘」に依存する国々は、今こそ、「非人道的兵器である核兵器の廃絶」という人類共通の目標に向けて、国際社会との真摯かつ将来を見据えた対話に応じ、条約の批准に伴う困難を克服するために行動するべきである。

  3. 条約の前文には「核兵器使用の犠牲者(Hibakusha=ヒバクシャ)の受け入れ難い苦しみと被害に留意する」と明記された。このことは、広島・長崎の被爆者に対する配慮はもとより、核兵器廃絶に向けてこれまで被爆者が果たしてきた役割の重要性を国際社会が認めたことにほかならない。日本政府は「国際社会の分断を一層深める」として、交渉会議に参加せず条約の制定にも反対している。唯一の戦争被爆国であるわが国が、これ以上核兵器廃絶を求める多くの国々や人々に背を向け続けることは許されない。9月からは国連加盟国による条約署名が開始される予定である。核兵器保有国と非保有国との橋渡し役としての責任を果たすべく、日本政府に対し、条約の批准・発効に向けた外交努力を強く要請する。

  4. 連合は、これまでも、広島・長崎での平和行動や「核兵器廃絶1000万署名」の国連事務総長への提出をはじめ、志を同じくする団体とともに国内外で運動を展開してきた。引き続き、あらゆる機会をとらえて、核兵器廃絶に向けた国際社会の一致した行動を求めて幅広い世論喚起などに取り組んでいく。
     
    以 上