事務局長談話

 
2015年12月14日
COP21/CMP11の「パリ協定」採択に関する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 逢見 直人

  1. 2015年12月12日、フランス・パリで開催されていたCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)およびCMP11(京都議定書第11回締約国会議)において、「パリ協定」が採択された。温室効果ガス削減の長期目標や開発途上国への資金援助に対する各国間の溝が深く、交渉が難航する中で、初めて米国、中国を含む「すべての締約国が削減対策を行う枠組み」が合意されたものであり、これを歓迎する。

  2. 今回合意に至った協定の主な内容は、[1]気温上昇2℃未満目標の再確認と1.5℃未満目標達成への努力、[2]先進国による2025年までに1,000億ドルを下限とする資金拠出目標の策定(拘束力なし)、[3]先進国以外の自発的な資金拠出、[4]自主的な削減目標の作成・実行・報告と5年毎の目標見直しの義務化、[5]今世紀後半に、森林・海洋による吸収量以下での温室効果ガス排出抑制の達成、である。

  3. これまで連合は、国際労働組合総連合(ITUC)が取りまとめた「COP15労働組合声明」にもとづき、グリーン経済への転換における雇用への悪影響に対する適切な措置(「公正な移行」)を考慮した温暖化対策の推進を求めてきた。COP21の会場においても、丸川環境大臣をはじめ日本政府に対し、雇用における「公正な移行」に関する合意文書での条文化や、新たな枠組み構築への積極的な役割発揮について要請した。結果的に条文では反映されなかったものの、前文に「公正な移行」と「ディーセント・ワーク」への配慮が記載されたことは、一定の成果として受け止める。今後、各国政府は、合意した「枠組み」の実質的な内容を確定するとともに、持続可能で実効性のある温暖化対策の実現に向けた国際交渉を進めていくべきである。

  4. 次回の締約国会議(COP22)は、2016年11月にモロッコで開催される。協定前文に記載された理念の実現に向け、「公正な移行」の定義や「ESG投資」のあり方なども含め、COP以外の場でも具体的な検討が必要となる。
    連合は、引き続き日本政府に対し、国内産業と雇用への影響を最小限に抑えつつ、二国間クレジット(JCM)の手法も含めた温室効果ガスの削減を着実に実行し国際的な責務を果たすよう求めていく。同時に、「連合エコライフ21」の取り組みをはじめとした地球温暖化対策に向けた社会運動にも積極的に取り組んでいく。


以上