事務局長談話

 
2015年07月29日
2015年度地域別最低賃金額改定の目安に関する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 神津 里季生

  1. 7月29日、中央最低賃金審議会目安に関する小委員会(委員長:仁田道夫国士舘大学経営学部教授)は、2015年度地域別最低賃金の目安について、現行制度のもとでは過去最大となる、全国加重平均18円(2.31%)の引き上げをとりまとめ、7月30日の中央最低賃金審議会にその結果を報告することとした。ランク区分ごとの目安額は、Aランク19円、Bランク18円、Cランク16円、Dランク16円である。
    ランク間格差の拡大に歯止めがかかったことは評価できるものの、本年度も上げ幅の議論に終始し、最低賃金水準のあり方についての議論に至らなかったことは残念である。

  2. 審議会において使用者側は、中小企業・小規模事業者を取り巻く経営状況の厳しさを強調するとともに、過去5年の最低賃金引き上げは中小企業の支払い能力を超えた大幅かつ急激な引き上げであること、その結果、影響率が上昇傾向にあり最低賃金の引き上げが企業経営に与えるインパクトが年々強まっていることなどを主張した。また、目安額の検討にあたっては平成27年賃金改定状況調査結果(第4表)を尊重するべきとの考えを示した。

  3. これに対し労働者側は、経済環境・雇用環境からすれば昨年を上回る目安額を示すことは当然であり、物価上昇分を確保し、実質賃金を維持したうえで、組織労働者の賃上げの成果である2015春季生活闘争における賃上げ実績を加味すべきと主張した。また、経済の好循環確立のためには最低賃金の大幅な引き上げが必要であることや、生活を営むことのできる水準への引き上げが必要であること、すべての道府県で800円に到達する道筋をつけることなどを主張した。

  4. 連合は、中央最低賃金審議会での目安金額決定の議論経過を十分に踏まえた地方最低賃金審議会での審議を求めていく。また課題として残された「目安審議のあり方」「ランクのあり方」については、今秋以降再開される予定の「目安制度に関する全員協議会」の中で結論を得るべく、今後の審議に臨んでいく。


以上