事務局長談話

 
2015年07月28日
公職選挙法等の一部を改正する法律案の成立についての談話
日本労働組合総連合会
事務局長 神津 里季生

  1. 本日、衆議院本会議において、「公職選挙法等の一部を改正する法律案」が自民党および維新の党、次世代の党の賛成多数で可決された。本法案の成立により、現憲法下において初めて都道府県単位を見直した隣接県選挙区の合区がなされ、定数は「10増10減」となり、最大較差は2.97倍となるが、「投票価値の平等」という観点からは不十分と言わざるを得ない。

  2. 最高裁は違憲状態とした2013年の参議院議員選挙に対する判決において、衆議院では較差2倍未満を基本とする区割り基準が定められていることに鑑み、参議院においても「都道府県を単位として各選挙区の定数を設定する現行方式を然るべき形で改める」など適切に民意が反映されるよう抜本改革を求めた。しかし、自民党は党利党略、個利個略に党内議論が終始し、与党としての独自案を示すことできず、野党4党案を受け入れる形で本法案が成立した。この間、自民党には憲法の理念や国民世論を踏まえる姿勢が全くみられず、立法府の与党としての責任を果たしていないと言わざるを得ない。
    一方で、民主党は与党である公明党と共に、司法の要請に応えるべく最大較差を1.953倍とする「12増12減」案を参議院に共同提出したことは、立法府の責任を果たそうとした点において評価できる。

  3. 本法案により一時的に較差は縮小するが、人口移動により較差が再度拡大することが想定されることから、全ての政党が立法府の責任として国民の投票価値の平等に向け、較差の縮小に取り組まなければならない。同時に、参議院選挙区選挙の地域代表的性格についても十分に考慮し、合区対象の都道府県との十分な対話が求められる。

  4. 連合は、二院制における衆議院および参議院それぞれの役割を踏まえ、公平・公正、有権者の権利拡大の観点から、抜本的な選挙制度改革および国会改革が実施されるよう求めていく。


以上