事務局長談話

 
2015年07月15日
安全保障関連法案の強行採決に関する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 神津 里季生

  1. 2015年7月15日、与党は、衆議院の「我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会」において安全保障関連法案を強行採決した。憲法及び国の基本政策に関わる重要課題であることから国民の理解と合意形成の努力が求められてきたにもかかわらず、十分な審議を尽くさず強行採決という暴挙に出たことは極めて遺憾であり、強く抗議する。

  2. これまでの国会審議では国民の疑問や懸念が全く払拭されていない。国民の疑問や懸念を問い質す野党の質問に対し、政府答弁は、不十分で不明確なものに終始した。マスコミ各社の世論調査によると、8割の国民が安全保障関連法案について「国民への説明が不足している」と答えており、今国会での法案成立についても6割が反対をしている。

  3. 加えて、政府・与党には、国民的な合意形成をはかろうとする姿勢が見られない。6月4日の衆議院憲法審査会の参考人質疑では、与党推薦の学者を含め全員が、今回の安全保障関連法案は憲法との関係において問題があり、従来の政府見解の「基本的な論理」では説明がつかず、違憲であるとの見解を述べた。政府はその直後に、これを正面から否定する政府見解を出したが、見解はすれ違ったまま、議論は深まっていない。また、民主党と維新の党が共同で提出した「領域警備法案」は二日しか審議されていない。さらに与党内からは、政府に批判的なマスメデイアに対し圧力をかけるという、報道・言論の自由に反する言動もみられた。異なる意見を封殺し、政府提案を強引に押し通す国民軽視の姿勢は極めて問題である。

  4. 連合は、国会の会期にこだわることなく、オープンかつ徹底的な議論を十分な時間をかけ行うことを強く求める。そのため、国会審議における民主党の政府・与党追及の動きを支えるとともに、国民目線での分かりやすい議論を促し、一層の世論の喚起をはかっていく。


以上