事務局長談話

 
2015年07月03日
「不正競争防止法の一部を改正する法律」の成立に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 神津 里季生

  1. 7月3日、参議院本会議において「不正競争防止法の一部を改正する法律」が可決、成立した。本改正は、わが国企業の営業秘密漏えい防止についての環境整備を行うため、多様化する営業秘密侵害事例に即して、さらに実効性を高めるために必要となる措置を講じるものであり、概ね評価できる。

  2. 連合は、産業構造審議会知的財産分科会営業秘密の保護・活用に関する小委員会において、[1]職場での業務に近い行為に刑事罰を課す過剰な制裁ではないこと、[2]「営業秘密」の取扱いの拡大により労働者が萎縮するおそれがないこと、[3]公益通報者保護制度と矛盾する、あるいはそれを阻害するものではないこと、などを求めてきた。さらに、民主党と連携して国会審議に対応するとともに、参議院の経済産業委員会の参考人として意見陳述を行った。

  3. その結果、国会審議を通じ、本改正が労働組合の活動を制約するものではないこと、労働者の萎縮効果を引き起こすとの懸念への対応等が確認された。さらに、 衆参両院での附帯決議において、連合が意見陳述の中で求めてきた、[1]営業秘密の取扱いについて労使協議等により理解の促進をはかること、[2]刑事罰の対象となる具体的行為類型を明確にすること、[3]労働者の日常業務や正当な行為が処罰対象にならないことを指針等により明確に示すこと、などが盛り込まれた。

  4. 連合は、今後の「営業秘密管理マニュアル」の策定に積極的に関与していくとともに、労働者・労働組合の権利保護と営業秘密の適切な保護に資する法運用を引き続き求めていく。また、法改正のポイントや営業秘密の取扱いに関する労使協議の重要性などについて、構成組織や加盟組合への周知に努める。


以上