事務局長談話

 
2013年12月13日
与党「平成26年度税制改正大綱」に関する談話
日本労働組合総連合会 事務局長 神津 里季生

  1.  自民・公明両党は12日、「平成26年度税制改正大綱」(以下、与党大綱)を取りまとめた。税制改正の内容は、復興特別法人税の前倒し廃止をはじめとする企業減税を中心とするものであり、また、昨年8月に成立した社会保障・税一体改革関連法において税制抜本改革の課題として提起された個人所得課税、自動車税制、地方税制の見直しは、いずれも踏み込み不足、不十分である。個人の負担を増やす一方で問題の本質を先送りする与党大綱は、国民の暮らしの底上げをはかる観点が欠如しており、評価できない。

  2.  復興特別法人税の前倒し廃止については、国民の絆により国をあげて被災地の復興・再生に取り組むという復興特別税の趣旨に反するものであり、撤回を求める。また、消費税率引上げへの対応として、軽減税率制度を「税率10%時に導入する」ことが明記された。軽減税率制度は、低所得者ほど負担が増す消費税の逆進性の抜本的な解消につながらないばかりか、対象品目の線引きの難しさや大幅な税収減を伴うことなど問題が多い。逆進性緩和策としては、単一税率のもとで給付付き税額控除を導入すべきである。

  3.  自動車税制については、2014年4月から自動車取得税を軽減し、消費税率10%への引上げ時には廃止する一方で、2015年度以降、軽自動車税の増税や自動車税において新たな制度の導入を行うとしている。これらは、負担軽減として不十分かつ簡素化にも反するものである。また、地方税制における法人住民税の一部を国税化した上で地方に再配分する措置については、地方分権にも逆行する弥縫策に過ぎない。さらに、個人所得課税では、給与所得控除の縮小に伴う高収入の給与所得者に対する増税が明記されたが、税率構造や人的控除の見直しなど所得再分配機能の強化に向けた抜本改革を行うべきである。

  4.  連合は、真に暮らしと雇用の安定・向上につながる政策の実行を求め、政府・政党への要請行動を展開している。引き続き、「STOP THE 格差社会! 暮らしの底上げ実現」を合言葉に、税と社会保障を通じた所得再分配機能の強化をはじめ「公平・連帯・納得」の税制改革の実現を求め、政府・政党に対する働きかけを強めていく。


以上