事務局長談話

 
2013年12月07日
「特定秘密の保護に関する法律」成立に関する談話
日本労働組合総連合会 事務局長 神津 里季生

  1.  政府・与党は、「特定秘密の保護に関する法律」を、衆議院に引き続き参議院の特別委員会において、12月5日に強行採決し、12月6日に開催した参議院本会議において、賛成多数で成立させた。反対あるいは慎重審議を求める多くの国民の声を無視した「強行採決」による法案の成立は、民主主義を踏みにじる暴挙であり、連合は強く抗議する。

  2.  政府・与党は、外交・防衛分野等における秘密保護の必要性のみでこの暴挙を押し通したが、法律の内容は基本的人権や国民に保障されている自由が侵害されるおそれをはらむものであり、国民が抱く懸念を払拭するよう、十分な審議を尽くすことが不可欠であった。国民の「知る権利」を制限することなどから多くの有識者、報道機関などからも法案に反対する意見が示されていた。

  3.  本法律は曖昧な条文も多いため、今後「秘密指定の恣意的な拡大」につながりかねない。また、特定秘密に指定された歴史的な情報が秘密裏に破棄される危険性をはらみ、公益通報者保護制度における労働者の保護策などもはかられていない。さらに、特定秘密に関係する民間企業で働く労働者への影響についても不明確であるばかりか、労働組合の結社の自由など労働組合が行う活動に対する影響もまったく不明のままである。

  4.  連合は、国会の会期にかかわらず十分に議論を尽くすとともに、本法律の問題点の削除・修正を求めてきた。また、緊急院内集会の開催や12.5緊急総決起集会における緊急アピールの採択、国会審議への傍聴行動に加え、民主党・議員への要請行動を展開してきた。政府・与党が会期内の成立のために強行採決に及んだことは極めて大きな問題であり、民主的な議会運営による慎重かつ徹底した法律の再検討を改めて訴える。さらに、今後の政省令の策定では、広範な分野から選出した委員による十分な議論を通じ、国民の懸念を払しょくすることが不可欠である。
     それらの点を含め、連合は今回の政府・与党がいかに重大な問題をはらんでいるものであるかをさらに浮き彫りにしつつ、取り組みを強化していく。


以上