事務局長談話

 
2013年02月26日
2012年度補正予算成立についての談話
日本労働組合総連合会 事務局長 南雲 弘行

  1.  本日、緊急経済対策に伴う国の財政支出など総額13.1兆円を盛り込んだ2012年度補正予算が成立した。本補正予算は、安倍政権が日本経済再生に向けた「3本の矢」と位置づける「大胆な金融政策」「民間投資を喚起する成長戦略」と並ぶ、「機動的な財政政策」の具体策である。現在の経済情勢を踏まえれば、一定規模の補正予算は必要不可欠であるが、国会での精査が十分行われたとは言えず、国民生活の安定と国民所得の持続的な向上、震災からの復興・再生の加速につながるのか疑問である。

  2.  公共事業については、インフラの老朽化対策や、防災・減災対策の名の下に、従来型の公共事業の復活・拡大が色濃く反映するなど問題がある。現に、具体的な事業が全く決まらない中で地方への予算配分を押し進めるなど、将来の経済成長や被災地復興との関係が不明確である。

  3.  また、本補正予算において5.2兆円の国債発行を実施することにより、今年度の新規国債発行額は、中期財政フレームで定めた「44兆円以下」を大きく上回る。政府は、財政規律への信認が損なわれることのないよう、従来からの財政運営との整合性について説明責任を果たすとともに、財政健全化に向けた道筋をしっかりと示す必要がある。

  4.  連合は、補正予算及び来年度予算の編成にあたって、政府・政党に対し、財政規律を遵守しつつ、潜在的需要の高い医療・介護、子育て、環境・エネルギー、観光などの分野に予算・税制措置、経済的規制の見直しなどの施策を集中させ、デフレ脱却、持続的な成長軌道への復帰および良質な雇用創出を実現するよう求めてきた。今後は、4年ぶりの拡大となった公共事業費、地方自治体の自主裁量拡大に逆行する地域自主戦略交付金の廃止、地方公務員の給与引き下げを前提とした地方交付税の減額、および生活保護の生活扶助費削減など問題の多い来年度予算について、国会での十分な議論を通じた政府案の見直しを求めていく。

  5.  震災からの復興・再生を果たすとともに、国民の将来不安を払拭し日本経済を持続的・安定的な成長軌道に復帰させることが喫緊の課題である。こうした課題を克服する上で、2013年度予算案および予算関連法案は極めて重要であり、政府・与野党は、真摯な議論による合意形成と国民への丁寧な説明を尽くしていく必要がある。連合は、希望と安心の社会づくりにむけ、政府・政党への要請行動をはじめ、働く者の立場からの政策・制度要求の実現に全力で取り組んでいく。


以上