事務局長談話

 
2012年03月16日
「障害者総合支援法案」の閣議決定に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  政府は3月13日、障害者自立支援法を改正する「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律案」(略称、障害者総合支援法案)を閣議決定した。この法案は、地域生活支援事業など必要な支援を総合的に行うことを目的に追加するなど障害者施策を拡充させるものであり、概ね評価することができる。

  2.  法案では、2011年8月に施行された障害者基本法の改正を踏まえ、法の対象に難病がある者を加えて障害者の範囲を拡大するほか、地域移行に関してはケアホームとグループホームの一元化により生活上の支援をはかることとしている。また、障がい者制度改革推進会議総合福祉部会の骨格提言を踏まえ、PDCA(Plan計画‐Do実施‐Check評価‐Act改善)サイクルや国・県・市町村の各レベルで当事者参画の仕組みの導入などが盛り込まれた。一方で、障害程度区分の認定を含めた支給決定のあり方については、法施行後3年を目途に検討されることになっているが、3年を待たずに早期に検討を進めるべきである。

  3.  連合は、国連「障害者権利条約」の早期批准、そのための国内法の整備として障害者基本法や障害者自立支援法の見直し、「雇用における障害差別禁止法(仮称)」の制定を求めてきた。障害者自立支援法については、応益負担から応能負担への変更や障害認定区分の充実、障害の範囲拡大などの見直しを求めて取り組みを進めてきた。その観点からすれば、今回の法案は基本理念として共生社会の実現や社会的障壁の除去が掲げられ、障害者の社会・地域生活を総合的に支援する内容が盛り込まれており、障害者施策の前進と言える。

  4.  障がい者制度改革推進会議は今年度で終了し、改正された障害者基本法に基づき設置される「障害者政策委員会」が新たに障害者基本計画を策定して、障害者施策全般をモニタリングすることになる。連合は同委員会に関与し、インクルーシブな社会、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、引き続き障害者の就労や地域・社会生活の支援の拡充、国連「障害者権利条約」の批准を通じてさらなる障害者施策の拡充をめざし、障害当事者や障害者団体等と連携して取り組みを進めていく。


以上