事務局長談話

 
2012年02月17日
大阪市による市職員に対するアンケート調査の即刻撤回を求める談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  大阪市は2月9日、大阪市職員に対し政治活動・組合活動等に関する「アンケート調査」を実施した。2月16日までに回答するよう求めたこのアンケートには、「市長の業務命令」であり、「正確な回答がなされない場合には処分の対象となりえる」旨記載され、橋下市長の署名が付されている。しかし、その内容は労働基本権を侵害するとともに、思想信条の自由をも侵害するものとなっており、連合は大阪市がこの重大な人権侵害を伴う「アンケート調査」を直ちに撤回することを強く求める。

  2.  アンケート調査は、その目的を「職員による違法ないし、不適切と思われる政治活動、組合活動が次々と露呈している」、「徹底した調査・実態解明を行っていただき、膿を出し切りたい」とし、勤務時間外に行われた正当な組合活動を含む組合活動参加歴や、勤務時間外に参加した正当な政治活動に関わる内容についても回答を強要している。これは、労働組合が行う正当な組合活動や政治活動に対する不当な介入であり、さらに、憲法が保障する、団結権、思想信条の自由、政治活動の自由を侵害するものである。

  3.  本件に対し、大阪市労働組合連合会をはじめとする関係労組は、2月13日、大阪府労働委員会に対し、不当労働行為救済申立と、実効確保の措置申立を行い、アンケート調査の即日中止と既に収集したアンケート調査結果の廃棄を求めた。申立理由として、[1]組合員の思想信条の自由、プライバシーの権利侵害、[2]大阪市労働組合連合会の運営に対する不当介入による不当労働行為を主張している。連合はこうした大阪市労働組合連合会等の主張を支持する。また、日弁連をはじめとする法曹界も声明を発表し、同様の見解を示した上で、このアンケート調査は容認できるものではなく直ちに中止すべきだと主張している。

  4.  連合は、本件は大阪市職員の問題のみに止まるものではなく、広く労働者の権利、労使関係の健全性に悪影響を与えかねないものとして看過することはできない。基本的人権にかかわる労働者の権利を侵害する行為や労働組合に対する敵対的対応、不当介入については断固たる姿勢で臨み、関係構成組織、地方連合会と連携を密にしつつ対応していく。


以上