事務局長談話

 
2011年06月20日
東日本大震災復興基本法案の成立に関する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  6月20日、東日本大震災復興基本法案(以下、復興基本法案)が、参議院本会議で民主、自民、公明各党の賛成多数で可決、成立した。この法案は、東日本大震災からの復興の基本理念、基本的施策及びその実施体制を定めたものであり、被災地の復興・再生を進めるための枠組み作りに一定の目途が立ったことを歓迎する。
     しかし、一日も早い復興・再生と被災者の生活再建が求められる中で、震災発生から法案成立までに3ヵ月以上を要したことは、衆参ねじれ国会のもととはいえ、極めて残念であり、菅内閣不信任決議案を巡り政治的な混乱を招いた与野党双方に猛省を求める。

  2.  復興基本法案は、[1]復興の基本理念、[2]国・地方公共団体の責務と国民の努力、[3]復興資金の確保、復興債の発行、復興特別区域制度の整備などの基本的施策、[4]復興対策本部及び復興庁設置に関する基本方針を主内容とするものである。これらの基本的考え方は、連合の「災害復興・再生に向けた政策」と多くの点で共通するものであり、概ね妥当な内容である。
     まずは、基本理念に掲げられた、単なる災害復旧にとどまらない活力ある日本の再生、被災地域の住民の意向尊重、将来にわたって安心して暮らせる安全な地域づくり、雇用機会の創出と持続可能で活力ある社会経済の再生、地域社会の絆の維持・強化などの理念を踏まえた復興・再生のグランドデザインの策定が求められる。

  3.  一方で、基本的施策に示された、復興資金の確保や復興債の発行、地域・産業の再生と雇用創出に資する復興特区の制度設計については、その具体内容の検討を早急に進める必要がある。 また、復興庁については、施策の企画・立案から実施までを担うための組織体制や、司令塔としての役割を果たすために各府省庁から移譲する権限などを設置法において定める必要がある。これらの政策を前に進めるためには、与野党の枠を超えた協議と合意が不可欠である。政権与党たる民主党は一致結束し、野党とも協力して復興に向けて着実に歩みを進め、被災者、国民の期待に応えていかなければならない。

  4.  わたしたちは、大震災という未曾有の国難を乗り越え、復興・再生を何としても成し遂げなくてはならない。連合は、引き続き、連帯と支え合いの精神により被災地での救援・復旧活動に取り組むとともに、希望と安心の社会づくりに向け「震災からの復興・再生」と「働くことを軸とする安心社会の実現」を柱とする重点政策の実現に全力で取り組んでいく。


以上