事務局長談話

 
2010年06月22日
財政運営戦略の閣議決定に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  6月22日、政府は中長期的な財政規律のあり方を示す「財政健全化目標」や2011~2013年度予算の骨格を示す「中期財政フレーム」等からなる財政運営戦略について閣議決定を行った。国・地方の公的債務残高が対GDP比2倍近くと世界主要国において突出するなかで、将来の社会保障や経済活動の基盤等を維持し、「強い経済」「強い財政」「強い社会保障」を一体的に実現するために、財政再建への道筋が明示されたことは評価できる。

  2.  財政健全化目標では、遅くとも2015年度までに赤字の対GDP比を2010年度の水準から半減させ、2020年度までに黒字化を目指すことを明確に示した。また、歳出増を伴う施策を新たに導入する際には、恒久的な歳出削減・歳入確保措置をとるという財源確保ルールを取り入れた。中期財政フレームでは、国債費等を除いた国の一般会計歳出を当面3年間、2010年度予算規模(約71兆円)を実質的に上回らないことや、2011年度の新規国債発行額を2010年度予算の水準(約44兆円)以内に収めるよう全力を尽くすとしている。当面は、デフレ脱却をはじめ景気動向に留意しつつ、国民の理解が得られるよう、政治の強いリーダーシップによる実現を期待する。

  3.  一方で、中期財政フレームでは、歳入増加や歳出削減の具体案については示されていない。2011年度予算編成では、効率的かつ公正な配分が行われるよう、予算の大胆な組み替え・歳出構造の抜本改革を断行し、財政健全化を着実に遂行していくことが求められる。さらに、政府は、社会保障の機能強化にむけたビジョンとその財源のあり方を早急に示す必要がある。

  4.  連合は、「2011年度 連合の重点政策」において、社会保障の機能強化をはじめ政策実現に必要な財源の確保、歳出の見直しとともに歳入増をはかる中期的な財政再建の道筋を明示することを掲げ、政府・連合トップ会談や財務省、国家戦略室等との政策協議においてその実現を求めてきた。

  5.  ギリシャの財政危機が、EUをはじめとした世界経済に多大な影響を及ぼしている。持続的な経済成長と安定した社会保障制度を確立するためにも、財政の健全化は不可欠である。
     連合は、「希望と安心の社会」の実現にむけて、引き続き政府・与党との連携を図り、2011年度予算編成等における政策・制度の実現に全力で取り組んでいく。


以上