事務局長談話

 
2026年06月26日
「女性活躍・男女共同参画の重点方針2026」に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 神保 政史

1.審議を経ずに旧氏使用拡大の法制化が方針に盛り込まれたことは極めて遺憾
 政府は6月25日に「すべての女性が輝く社会づくり本部・男女共同参画推進本部合同会議」(本部長:高市内閣総理大臣)を開催し、26日に「女性活躍・男女共同参画の重点方針2026」(以下、方針)を公表した。方針は「健康」「成長戦略分野」「地域」の3分野を焦点に取り組みを強化するとしている。しかし、「第6次男女共同参画計画」に示された、あらゆる分野における女性参画の拡大、仕事と育児・介護の両立支援、災害対応などの施策に関する記載が不十分である。第6次計画が掲げる目標達成に向け、各年で実効性ある取り組みを積み重ねるべきである。また、旧氏使用拡大の法制化が男女共同参画会議などの審議を経ずに方針に盛り込まれた。第6次計画策定時から連合をはじめ複数の構成員がプロセスを含む問題点を再三指摘していたにもかかわらず、またしても審議を経ることなく追記されたことは極めて遺憾である。

2.すべての働く女性の健康支援と地域における女性参画の確保を
 「女性の生涯にわたる健康支援」については、連合が求めるライフステージに応じた支援、学校・職場・地域における健康課題への対応強化などが盛り込まれた。他方、女性特有の健康課題が就業の中断や所得減少につながっているとの指摘もある中、とりわけ非正規雇用で働く人などへの対応に懸念が残る。また、「女性が活躍でき、暮らしやすい地域づくり」においても、就業機会の創出や固定的な性別役割分担意識の解消などが明記されているが、地域ごとに課題が異なるなか、実態に即した議論を推進する観点から、地域における関係会議に働く女性の参画を確保すべきである。

3.女性活躍を阻む構造的課題の解消なくして、成長戦略の実現はない
 「17の戦略分野における女性活躍」では、理系人材の採用拡大やロボット開発などの設備投資に留まらず、すべての職場で、長時間労働をはじめ、男性中心の職場構造の見直しが求められる。加えて、女性の配置・育成の透明化、固定的性別役割分担意識の解消に向け、環境整備や好事例の横展開など、地方や中小企業も実行可能な支援を強化すべきである。女性活躍を阻む構造的課題の解消なくして、成長戦略の実現はない。その観点で戦略分野の取り組みを他産業や地域へ波及させることが重要である。

4.多様性の推進と男女平等参画社会の実現に向けて取り組みを強化していく
 ジェンダーなど多様性の確保にはポジティブアクションの推進が重要である。また、旧氏使用拡大の法制化では、個人の尊厳やキャリア継続の観点からも本質的な問題解決にはならず、選択的夫婦別氏制度を導入すべきである。こうした取り組みは、新たな価値を生み出すイノベーションの土台となり、経済成長や持続可能な社会の実現にも資する。連合は引き続き男女平等参画社会の実現に向けた取り組みを強化していく。

以 上