2024年10月09日
衆議院解散・第214臨時国会閉会にあたっての談話
1.会期も選挙日程も自民党の党利党略とのそしりは免れない
10月9日、衆議院が解散となり第214臨時国会が閉会した。今国会は、9月27日の自民党総裁選挙で石破茂新総裁が選出されたことに伴い10月1日に召集された。総裁選挙前から今秋の解散総選挙が取り沙汰されていた中、少しでも早い方が有利との党内事情に加えて、10月27日の参院岩手選挙区補選にも間に合うように総選挙の日程を設定したと見られている。旧優生保護法被害者らへの補償法は成立したが、「政治とカネ」の真相解明はたなざらしのまま、先の都知事選挙などで課題が顕在化した公職選挙法改正も審議されず、自民党の党利党略を優先したとのそしりは免れない。
2.石破総理は言行不一致。非公認等は政治不信に真正面から応えるものではない
総裁選挙中、石破総理は予算委員会の必要性に言及していたにもかかわらず、野党の求めに応じなかった。それのみならず、否定的な立場をとっていた7条解散を首班指名前に表明しており、野党が言行不一致や憲法違反と指摘するのは当然である。また、所信表明演説では、総裁選挙での自身の主張の多くを封印し、いわゆる裏金議員についても、世間の批判が高まると見るや一転して一部を非公認とし、一定数の比例重複を認めないとした。しかし、非公認等はあくまで党内の話であり、有権者の政治不信に真正面から応えるものではない。
3.立憲民主党と国民民主党は選挙戦で政権担当能力のアピールを
所信表明演説に対する代表質問や党首討論では、9月23日の立憲民主党代表選挙で新代表に選出された野田佳彦代表、国民民主党の玉木雄一郎代表らが「政治とカネ」の問題などを質したが、石破総理は守りの答弁に終始し、「納得と共感内閣」からはほど遠い印象を与えた。選挙戦においては、両党が現与党に代わって政権を担い得る、もう一つの政治勢力の結集の核となり得るとの安心感を与えられるよう、全国各地でのアピールを期待する。
4.新しい政治をつくるチャンスが到来。全員当選に向けて総力を挙げて闘い抜く
第50回衆議院選挙は10月15日公示・27日投開票の日程で行われる。連合は、来たる総選挙に備え、この間、構成組織・地方連合会と丁寧に方針論議を積み重ねてきた。「連合出身議員政治懇談会」の協力のもとでの両党間協議開始前に総選挙を迎えることになったものの、野田代表と玉木代表は「与党の過半数割れ」をめざす方針で一致しており、連合との「心合わせ」も十分であると認識する。今の政治をリセットし、新しい政治をつくるチャンスが到来した。連合は、推薦候補者全員の当選に向けて、700万組合員の総力を挙げて闘い抜く。
以 上