事務局長談話

 
2023年12月14日
第212臨時国会閉会にあたっての談話
日本労働組合総連合会
事務局長 清水 秀行

1.政策の目的や手段に関する説明が不足。政府・与党は責任を重く受け止めるべき
 12月13日、第212臨時国会が閉会した。岸田総理は所信表明演説で「物価高をはじめ国民が直面する課題に、『先送りせず、必ず答えを出す』との不撓不屈の覚悟をもって取り組んでいきます」と述べた。しかし、防衛力強化や子育て支援の財源確保策は依然曖昧なまま負担増が提起されていた中で、唐突に浮上した「減税」が国民を混乱させた。経済対策も、金融緩和下での国債増発は円安を助長し、公共事業の追加も物価の引き上げ要因となるものである。政策の目的や手段に関する国民への丁寧な説明を欠いたことについて、政府・与党は責任を重く受け止めるべきである。

2.野党はより一層の政策点検・提言機能の発揮を
 物価高対策と並ぶ争点であった旧統一教会の被害者救済については、立憲民主党と日本維新の会が連携したことで及び腰だった与党を突き動かし、不十分ながらも法律が成立した。附則に盛り込まれた財産保全のあり方について、与野党で真に被害者に寄り添った策を導き出すよう求める。また、立憲民主党議員の追及により、岸田総理が述べた「税収増の還元」に財源の裏付けがないこと、防衛費は円ベースが総枠であること、万博開催費用がさらに膨らむ可能性があることなど様々な事実が明らかになった。加えて、同党が提出した悪質ホストクラブ被害対策推進法案は成立には至らなかったが、警察庁や自治体が乗り出すなど問題の社会的な認知につながった。一方、国民民主党は燃料価格の高騰対策としてトリガー条項の凍結解除に向けた自公との協議を進めている。野党にはより一層の政策点検・提言機能の発揮を期待する。

3.政治とカネの問題で国民の不信は極限に。政治資金の公開と透明性の確保を
 今国会でも政治とカネの問題が浮上した。政治資金パーティーにかかる収支報告書への不記載に端を発した問題は、自民党派閥の裏金疑惑に発展し、いまや政権を揺るがす事態となっている。また、元同党議員で現職知事の官房機密費に関する発言も取り沙汰された。国民の怒りと政治不信は極限に達しており、これらの徹底解明がなければ二度と政治は信頼を取り戻せないと言っても過言ではない。政治団体の資金を親族が引き継ぐことの問題も取り上げられている。立法府の威信にかけて、与野党で政治資金の公開と透明性の確保を徹底するとともに、規制の実効性を高めるべきである。

4.連合は現与党に代わる政治勢力の結集に向けて次期衆院選に全力の構えで臨む
 岸田内閣の支持率が低迷する中、自公政権に代わる政治を求める有権者の声は日に日に高まっている。しかし、野党に対する期待に直結していないのも事実であり、闘う体制を早急に整えてほしい。連合は、現与党に代わって働く者・生活者の立場で政権を担い得る政治勢力の結集に向けて、次期衆議院選挙に全力の構えで臨む。

以 上