事務局長談話

 
2023年02月20日
北朝鮮による弾道ミサイル発射に強く抗議する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 清水 秀行

1.度重なる弾道ミサイル発射に対して強く抗議する
 日本政府は2月18日、北朝鮮が同日午後5時21分頃に大陸間弾道ミサイル(ICBM)級のミサイル1発を発射し、北海道西方の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したと推定されると発表した。また、EEZ外に落下したと推定されるものの、20日午前7時頃にも弾道ミサイル2発が発射されたと発表している。現時点でミサイルによる船舶や航空機、漁業・水産関係などへの被害は確認されていないものの、日本国民の生命、財産を脅かす行為は断じて許されない。また、北東アジアの緊張を高め、全世界の平和を脅かすものであり、連合は北朝鮮の度重なる弾道ミサイル発射に対して強く抗議する。

2.北朝鮮による挑発行為は断じて容認できない
 北朝鮮は昨年1年間で過去最多となる37回もの弾道ミサイルなどの発射を繰り返した。今年に入ってからは今回のミサイル発射が2回目と3回目になる。度重なる北朝鮮のミサイル発射に対し、米韓両国は1月31日、合同軍事演習の規模拡大で合意し、核兵器を含む米国の抑止力で同盟国を守る「拡大抑止」の強化を確認した。さらに、2月13日には日米韓3ヵ国の外務次官級による協議が行われ、北朝鮮に対し緊密に連携して対応することが確認されるなど、北朝鮮を強く牽制してきた。そのような中でのミサイル発射は、明白な挑発行為であり、断じて容認できない。連合は、核実験や弾道ミサイル計画に関するすべての行動の即時停止と、弾道ミサイルの廃棄などを求めた国連安保理決議の完全履行を強く求める。

3.国際社会との結束した取り組みを強く要請する
 連合はこの間、経済制裁や軍事的な圧力だけでは問題の解決につながらないことを繰り返し主張してきた。日本政府に対しては、これまで以上に国際社会との連携を強めるとともに、北朝鮮との直接対話をはじめとする、あらゆる外交努力を行うよう強く要請する。あわせて、「ミサイル実験の即時停止」「核開発の完全放棄」「日本人拉致事件の早期解決」など、北朝鮮にかかわる諸課題を一刻も早く解決するよう、国際社会との結束した取り組みを強く要請する。

以 上