事務局長談話

 
2021年07月21日
バングラデシュ・ナラヤンガンジの工場火災事故に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 相原 康伸

1.再発防止のため、調査機関の速やかな設置を
 バングラデシュの首都ダッカ近郊ナラヤンガンジにあるHashem Foods and Beverage社の工場で、7月8日、大規模火災が発生した。この火災で、7月14日現在、国際労働組合総連合アジア太平洋地域組織(ITUC-AP)の発表では、52名が死亡、30人以上が負傷したとされている。この中には、児童労働として働く子どもたちも含まれている。国際労働組合総連合(ITUC)が同国政府に求めているように、再発防止に向けて、調査機関を速やかに設置すべきである。

2.労働安全衛生対策の強化が不可欠
 2013年に同国で発生したラナプラザビルの倒壊事故では、従業員がビル倒壊の危機を訴えていたにもかかわらず出勤を命じられ、1,000人以上が犠牲となった。今回も同じことが繰り返されており、過去の苦い経験が活かされていない。バングラデシュにおける労働安全衛生の意識・体制の強化が不可欠である。

3.連合はITUCおよびITUC-APと連携し対応する
 働く人たちの健康・安全がないがしろにされることなく、安全・安心に働ける環境を整備することは、最低限のルールである。連合は、このような事故が二度と発生しないように、ITUC・ITUC-APと連携し、児童労働の撲滅および労働安全衛生の強化に向けて取り組みを進めていく。

以 上