事務局長談話

 
2020年08月28日
安倍総理大臣の辞任表明に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 相原 康伸

1.国民生活が困難に直面する中での辞任を重く受け止める
本日、安倍総理大臣が体調不良を理由に任期途中で辞任する意向を表明した。2012年12月の第2次安倍内閣の発足から7年8カ月を数える長期政権に終止符が打たれた。コロナ禍をはじめ国民生活が困難に直面し、否が応でも政治の重要性が増す中での辞任となったことは重く受け止めざるを得ない。

2.政策面では一定の評価も、行政に対する国民の疑念を招いた
この間、必ずしも満足できるものではないが、時間外労働の上限規制や同一労働同一賃金の法制化などの「働き方改革」が進展したことは一定の評価ができる。しかし「アベノミクス」における大規模な金融緩和による副作用への懸念など、政策上の課題は残されている。また、「一強政治」と長期政権のもとで公文書管理の問題など行政の公正性・透明性にかかわる問題が生じたことへの国民の疑念はいまだ払拭されていない。

3.コロナ禍の難局を乗り越え、命とくらしを守る政策の実現を
コロナ禍の早期収束や直面する雇用・生活危機への対応は待ったなしであり、政治の空白は許されない。くらしと経済を直撃するコロナ禍への対応、さらなる悪化が懸念される雇用環境への万全の対策など、政治の責任は極めて重い。折しも、共有する「理念」を連合と確認した立憲民主党・国民民主党が解党し新党結成に歩み出した。こうした状況のもと、連合は、働く者・生活者の立場に立った、命とくらしを守る政策の実現に向けた取り組みを強化していく。

以 上