事務局長談話

 
2019年06月19日
「児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部改正法」の成立に対する談話
日本労働組合総連合会

事務局長 相原 康伸

 

  1. 与野党合意で児童虐待予防の充実等の修正が行われたことを評価
     6月19日、与野党で修正合意された「児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案」が参議院本会議で全会一致で可決、成立した。痛ましい事件が続く中で、立憲民主党、国民民主党の両党の粘り強い取り組みにより、連合が求める予防措置の充実や再発防止策の強化等に関する法案修正と附帯決議が行われた上で成立したことを評価する。
     

  2. 虐待の発生予防に向け自治体に対する強力な支援を
     法案の修正により「児童虐待の予防及び早期発見のための方策、保護者に対する指導や支援の在り方等について検討し必要な措置を講ずること」「児童の意見を聴く機会の確保や児童の権利を擁護する仕組みの構築を検討すること」が追加された。また、附帯決議では「体罰によらない子育てを推進するにあたりガイドラインを作成すること」「全市町村への子育て世代包括支援センターの設置」が盛り込まれた。これらを踏まえ政府は、保護者支援の充実や子ども自身の意見を表すための支援体制の構築等、虐待の発生防止に向けた自治体の体制整備を強力に支援すべきである。
     

  3. 児童相談所の体制強化と子どもや保護者への心のケア等の充実を
     児童相談所の体制について、児童福祉司の人数や任用資格、1人あたり対応件数が多すぎること等が国会審議で多く指摘され、件数が過重なものとならないよう検討することが附帯決議に盛り込まれた。児童相談所の人材確保や専門性向上といった体制強化に向け、確実な対応が求められる。
     また、社会的養育に関する支援体制の拡充も附帯決議に盛り込まれ、政府は施設退所後の子ども等への自立支援、複合的な要因を抱える子どもや保護者への心のケア、里親制度等への支援や啓発等の一層の充実に取り組むべきである。
     

  4. 連合は児童虐待のない社会の実現に向け、中央・地方で意見反映に取り組む
     連合は、これまで連合フォーラム議員との勉強会を開催し、有識者とともに意見交換を重ねたほか、院内集会を開催した。さらに参議院厚生労働委員会では児童福祉司を経験した地方連合会役員が参考人として意見陳述を行い、児童相談所の実情を訴えた。今後は、改正法の検討規定や附帯決議に関する検討にあたって積極的に意見反映に努めるとともに、全国の地方版子ども・子育て会議への参画を通じ、地域の実情を踏まえた子育て支援の充実に取り組んでいく。
    以 上