事務局長談話

 
2019年06月07日
障害者雇用促進法改正法案の可決・成立に対する談話
日本労働組合総連合会

事務局長 相原 康伸

 

  1. 国等における障がい者雇用の促進に必要な施策であり成立を評価
     6月7日、参議院本会議において、「障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案」(以下、「改正法案」)が全会一致で可決・成立した。改正法案は、①国・地方公共団体における障がい者雇用に関する責務の明確化と不適切計上の問題の防止対策、②短時間で働く障がい者の雇用に対する支援、③障がい者雇用が優良な中小企業の認定制度創設を主な内容としている。いずれも必要な施策であり、改正法案の可決・成立を評価する。

  2. 数合わせの視点ではなく、真に活躍できる職場環境づくりが重要
     改正法案は、国・地方公共団体に対し、①「障害者活躍推進計画」の作成・公表、②「障害者雇用推進者」「障害者職業生活相談員」の選任、③厚生労働大臣による報告徴収および勧告権限などを規定した。今後は、国会審議においても強調されたように、数合わせではなく、真に障がい者が活躍できる職場環境をつくることが重要である。改正法案の施行に向けては、不適切計上の再発防止は当然のこととして、働く障がい者や労働組合も参画した中での「障害者活躍推進計画」の策定・実施、合理的配慮の着実な提供などの観点からの政省令・指針の整備等が必要である。

  3. 除外率の段階的な引き下げなど残された課題も速やかに検討を
     国会審議を通じ、公務部門で新たに多数採用された障がい者のうち、すでに一定程度が離職していることが明らかになった。また、通勤支援の充実、優良な中小企業認定制度の実効性確保、手帳を所持しない障がい者への支援、障害者雇用率制度の対象範囲など、様々な視点からの議論が行われた。衆議院・参議院の厚生労働委員会の「附帯決議」には、連合の求める改善事項がほぼ盛り込まれた。これらを踏まえて、改正法案の着実の施行はもとより、障がい者の認定のあり方や、除外率制度廃止に向けた段階的引下げなど、残された課題についても速やかな検討が必要である。

  4. 連合は 引き続き障がい者雇用の改善を求めていく
     働く障がい者の数は着実に増加しているが、依然として5割を超える企業が法定雇用率未達成であるなど、課題は多い。連合は、職場における実雇用率の確認や合理的配慮の提供のための労使協議などを呼びかけるとともに、シンポジウムの開催など好事例の共有も行ってきた。引き続き、障がいの種類・程度にかかわりなく、働くことを希望するすべての者が、安定的にディーセントな環境で働き続けられる職場・社会の構築に向けて、取り組みを進めていく。
    以 上