事務局長談話

 
2018年12月17日
「第4期消費者基本計画のあり方に関する検討会」報告書に対する談話


日本労働組合総連合会

事務局長 相原 康伸

  1. 倫理的な消費者行動を促す一歩として評価
     本日、消費者庁「第4期消費者基本計画のあり方に関する検討会」(座長:山本和彦一橋大学大学院法学研究科教授)は、2020年度から5年間の消費者政策を推進するための第4期消費者基本計画に関する報告書を取りまとめた。連合は、連合総研推薦委員を通じて、倫理的な消費者行動の促進、公益通報者保護制度の普及・充実、消費生活相談員等の人材確保・処遇改善などが計画に盛り込まれるよう意見反映を行ってきた。その結果、「事業者との適切なコミュニケーションのとり方などについて消費者教育の内容の充実」や、「労働者問題を含むエシカル消費に係る消費者教育」を推進する考え方が、報告書に記載されたことは評価したい。
     

  2. 消費者教育の推進により健全な消費者行動を
     事業者と消費者との取引において、消費者が商品やサービスの瑕疵に対して行うクレームは、健全な消費活動のために必要な行為である。しかし、一部の消費者による暴言や暴力、土下座の強要などにより、労働者が精神的なストレスを抱えていることが課題となっている。報告書には、「消費者(生活者)同士のトラブルや、常識的な程度を超えて執拗・過剰に苦情を申し立てるクレーマーへの対応について消費者教育に一定の効果を期待する意見もある」と記載された。これを受けて消費者庁は、消費者教育の側面から具体的な対策を実行すべきである。
     

  3. ハラスメント対策と一体的な取り組みを
     また連合は、労働政策審議会雇用環境・均等分科会において、消費者等による暴言や暴力をハラスメントの一つとして、これを防止するための取り組みを求めてきた。その結果、12月14日に同分科会は、ハラスメント対策として、パワーハラスメント防止措置の法制化とともに、取引先や顧客などによる著しい迷惑行為に対する企業の望ましい取り組みの明確化などを盛り込んだ報告書を取りまとめた。これを受け事業者は、ハラスメント対策の取り組みを消費者教育の充実と一体的に行うことで、消費者と労働者とのトラブルの発生を未然に防ぐことが重要である。
     

  4. 引き続き、倫理的な消費者行動の促進に向けた取り組みを強化
     本報告書を踏まえた消費者基本計画は閣議決定された後、2020年度から実施されることになる。連合は、本年に引き続き、2019年にもシンポジウムを開催し、問題意識や解決の方向性について広く考え方を共有するなど、消費者と労働者が相互に思いやり、倫理的な消費者行動が促進されるよう取り組みを強化していく。
    以 上