りきおのオピニオンスタジアム

 
2014年11月10日
第35回「非日常を伝えること」と「本質を伝えること」と(その2)

~園遊会での一コマ~

 先週の6日に赤坂御苑で催された園遊会に出席してきました。
 天皇陛下が参加者のところに足を運ばれた際、私の名札に目をとめられ、思いがけず会話をさせていただくこととなりました。
「労働組合ですか?」
  「連合の事務局長をしております。」
「最近はどうですか?」
  「なんとか賃上げが広がるように努力しております。」

 この様子を当日たまたま近くにおられた金子洋一参議院議員がfacebookで取り上げておられます。まさに、図らずも「非日常」と「本質」をあわせて伝えていただいたところです。
 国民の暮らしぶりや働く者の幸せを案ずる陛下のお気持をひしひしと感じて参った次第です。

~他方での不明瞭・不明朗な現実・・・~

 あけて翌7日の国会、労働者派遣法改正案の審議に関わる政府・与党の混乱ぶり、目の前でおきていることのとんでもない不明瞭さ・不明朗さの現実にはあきれるほかありません。怒りが増すばかりです。8日にかけての新聞・テレビでは、その異常さ、即ち「非日常」は皆、伝えていますが、何が異常なのかという「本質」を伝えていないところが多いこともまた、残念なことです。
 そもそも1年前の審議会での議論経過も合わせて考えると、疑念は増すばかりです。今回焦点となっている「3年の年限に際してのチェック体制」について、政府は、なんとなく世の中には「歯止めはかかる」と見せたかったのかもしれませんが、肝腎の法の定めにおいては、労働組合の意見にはなんらの力も持たせていません。使用者サイドの使い勝手だけは担保をさせておき、圧倒的な数の力も背景にしながらサッと法案を通してしまおう、というのが本音だったのでしょう。
 そういう不明朗さが、今回の派遣法改正の根幹ともいうべき点で、大臣の誤った答弁につながったのではないでしょうか?

~働く者一人ひとりの人生に関わる本質の問題だ~

 大臣は自らの発言を「言葉足らずで誤解を招くおそれ」があったと弁解しているように報道されていますが、そういう次元の言い訳ですまされる事柄なのでしょうか?5日の委員会質疑でははっきりと、労働組合が反対すれば「労働局が指導する」と答弁されたのです。これは派遣労働を本来の臨時的・一時的なものとするか否かの本質に直結する問題です。そのことの認識があいまいなままに進められてきたこれまでの審議は全てやり直すべきです。働く者一人ひとりの人生に関わるという意味でも、本質中の本質の問題です。

 出だしの二大臣更迭による遅れから始まって、唐突な修正提案、そして今回の一件と、会期を厳しくしている全ての責任は政権・与党の側にあります。
 それでもって強行採決ですか?
 国民をバカにするにもほどがあります。

(神津)

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