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2014年10月20日
第33回「正しい理解を広めることに価値を置いてほしい」

 来年度税制改正論議が年末に向けていよいよ本格化してきました。
 マスコミ報道も活発化するなかで、残念ながら連合の考えについて誤った発信がされています。改めて、それらについて説明しておきたいと思います。

~中小企業へのシワ寄せになってはならない~

 まず外形標準課税に関してです。「赤字企業課税、中小にも適用を経済同友会・連合が要望」との見出しで総務省ヒアリング(14日)における連合の意見が某紙に紹介されました。
 連合はこのヒアリングで、「外形標準課税の対象を拡大すべき」という考えを述べるとともに、「実施時期については雇用や所得に与える影響および中小企業の業績回復状況などを見極めて慎重に検討するべき」ということを強調したのであって、他団体と一緒くたにされながら中小企業への適用積極派になぞらえられたことについては大変心外な思いです。
 私たちは、あくまでも中小企業トータルとしての税負担を変えるものではないことを前提として考えており、ましてや、中小企業への税負担増を法人税率引下げの代替財源とするようなことは論外です。単なるシワ寄せになるようなことには強く反対をしています。

~消費増税に伴う軽減税率導入には反対です~

 また別の新聞には、連合は「食料品など必需品の税率を抑える軽減税率導入なども政府に求めていく考えだ。」などと報じられました。(16日)
 私たち連合は、結果的に高所得者に有利に働く軽減税率の導入には明確に反対してきています。かつて自民・公明の与党税制協議会のヒアリングでも私自身がそのことを述べ、報道もされてきたところです。軽減税率は、既に高い付加価値税のもとに先行している諸外国の事例に鑑みても、その線引きの難しさや手続きの煩雑さが浮き彫りになっています。後発のわが国がその矛盾まで後を追う必要はありません。(新たな利権構造を生むという指摘もあります)
 せっかく念願の「マイナンバー制度」に関わる法律が成立したのですから、「給付付き税額控除」という、確実に低所得者の対策となりうる制度の導入こそが決め手とならなければなりません。これができあがるまでは、現在の簡素な給付措置でしのいでいくということが王道だと思います。

 どうしてこういう報道がなされてしまうのでしょうか?春季生活闘争の基本構想議論に関しても、まだ決まっていないことがさも決定済みのようにとりあげられてしまいました。報道機関の皆さん方には是非、「他を出し抜くこと」ではなく、「正しい理解を広めること」に価値を置いていただきたいと思います。
 私たちもアピール不足は反省し、発信力強化に努めて参ります。どうかよろしくお願いいたします。

(神津)

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