会長挨拶

 
2022年1月1日
新年のご挨拶

日本労働組合総連合会
会長 芳野 友子

 皆さま、明けましておめでとうございます。
 2022年の年頭にあたり、日頃からの連合運動に対するご支援に改めて感謝申し上げますとともに、今年が皆様にとって実り多き一年となりますようお祈りいたします。

 コロナ禍の見えない感染リスクと向き合いながら、それぞれの立場で、大変なご苦労・ご奮闘を続けてこられたと思います。足許を見たときに、未だ感染収束が見通せない中、焦る気持ちを持つこともおありでしょう。
 しかし、今年の干支は「壬寅(みずのえとら)」。寅年は「成長」や「始まり」の年とされ、大きく時代が動き、成長していくターニングポイントだそうです。今年こそ、ジェンダー平等社会の実現に向けて大きな一歩を踏み出し、ポストコロナを見据えた社会変革の起点となる年にしていきましょう。

 2022春季生活闘争は、「未来づくり春闘」として、経済の後追いではなく、労働組合が前に出て社会経済のけん引役を果たすことが求められています。すべての組合が賃上げに取り組むことで、「底上げ」「底支え」「格差是正」を加速させ、分配構造を転換し、経済の自律的な回復につなげていくことが重要です。

 一方で人口構造・産業構造の変化など、不確実な環境変化に適応しつつ、一人ひとりの多様性が尊重され、将来に希望の持てる社会づくりを通じて、社会・経済の新たな活力を創り出していかねばなりません。コロナ禍での気づきを、今後の社会へ活かしていくことも不可欠です。そのためにも連合政策の実現が求められており、来る参議院議員選挙における働く者・生活者の立場にたった政治勢力の拡大が極めて重要です。

 同時に、私たち労働組合自身も、ニューノーマルに対応した新たな運動スタイルへの挑戦が求められます。団結や連帯の幅を広げ、より多くの人とつながり合い、力を結集することが必要です。そして、すべての働く仲間に向けた組織拡大・強化の取り組みを通じて、集団的労使関係の価値を社会に広げていくことが重要です。

 一人ひとりをまもり、地域をつなぎ、人権が尊重されジェンダー平等と多様性に満ちた社会の構築に向けて、果敢に取り組みましょう。そして、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、すべての働く仲間とともに「必ずそばにいる存在」としての連合運動を切り拓いていきましょう。私も先頭に立って連合運動の社会的価値を発信し、行動していきます。本年も皆様のご指導ご協力をお願いいたします。

以上