連合北海道から連合沖縄へピースフラッグリレー
連合は、9月6日から7日にかけて「2025平和行動in根室」を現地・根室市で開催しました。なお、この「2025平和行動in根室」については、外務省、内閣府(北方対策本部)、独立行政法人北方領土問題対策協会からの後援を受けました。
<9月6日(1日目)>
【北方四島学習会】13:30~16:30
北方領土問題に対する理解を深め、北方領土返還要求運動を進めるため、北方領土問題の経緯や現状、課題と展望について学び、元島民が故郷・北方四島に寄せる想いを聞く「北方四島学習会」を実施し、計459名が参加しました。
Aコース(計179名)
場所 北海道立北方四島交流センター(ニ・ホ・ロ)2階「交流センター」
内容 (1)「海から見た北方領土問題」
講師 山田吉彦氏(参議院議員)
(2)「ふるさと北方四島への想い」
講師 角鹿泰司氏(元島民、歯舞諸群島・勇留島出身)
児玉泰子氏(北方領土返還要求運動連絡協議会事務局長、 元島民、歯舞群島・志発島出身)
Bコース(計76名)
場所 北方四島交流事業船「えとぴりか」(根室港停泊)
内容 (1) 「トランプ流“和平“外交の波紋と北方領土問題への影響」
講師 石川一洋氏(ジャーナリスト)
(2)「北方四島の自然と諸問題」
講師 本間浩昭氏(毎日新聞記者、
特定非営利活動法人北の海の動物センター理事)
Cコース(計204名)
場所 根室市総合文化会館1階「小ホール」
内容 (1)「北方領土をめぐるこれまでの議論と北方領土根室研究会のこれまでの取り
組みについて」
講師 久保こころさん(北海道立根室高等学校北方領土根室研究会)
(2)映画『ジョバンニの島』上映
<9月7日(2日目)>
【2025平和ノサップ集会】11:00~12:00
「2025平和ノサップ集会」を、望郷の岬公園で、「北方領土(択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島)の返還! 日ロ平和条約の締結を!」をテーマに開催し、全国の構成組織・地方連合会から計653名が参加しました。
登壇者からの発言要旨については以下のとおりです。
<清水秀行・連合事務局長>
連合は結成以来、「平和で安心な社会」の実現に向け平和4行動を展開しているが、ロシアのウクライナ侵略や北方領土問題を取り巻く情勢は厳しく、北方領土返還と日露平和条約締結に向けた粘り強い取り組みが求められている。前日に開催した「北方四島学習会」は、歴史や国際情勢、元島民の体験談、若者の発表を通じて北方領土問題への理解を深める場となったが、元島民の高齢化が進む中、日本政府に対しては問題解決に向けた外交努力を求める。参加者におかれては、恒久平和の実現に向け、学んだことを家庭や職場で共有していただきたい。
<須間等・連合北海道会長>
北方領土返還要求運動の重要性が強調され、元島民の高齢化による担い手不足や若い世代への継承が課題となっている。ロシアによるウクライナ侵攻に伴う日本への対抗措置により、北方墓参は再開されず、洋上慰霊が続いているが、北方領土問題の歴史的経緯を再認識するとともに、北方領土返還に向けた取り組みを進め、次世代に継承していく。
<坂本隆哉・北海道総務部北方領土対策本部長>
日ロ関係は依然として、厳しい状況にある。こうした時こそ、返還要求運動の歩みを止めず、政府の外交交渉を後押しすることが重要である。世論喚起をはかっていく上で、連合の力は欠かすことができない。引き続き、返還要求運動にお力添えをお願いしたい。
<石垣雅敏・根室市長>
北方領土は日本固有の領土であり、旧ソ連による不法占拠から80年が経過した。 根室市は返還運動の原点の地として、長年にわたり全国的な活動が続けられてきた。 昭和45年に始まった運動は、昭和56年には「祈りの火」が根室に到達し、返還への思いを象徴する式典が行われた。しかし、元島民の高齢化が進み、返還への願いが叶わないまま他界する人々も増えている。 現在、ウクライナ戦争などの影響で日ロ関係が悪化し、北方領土問題への関心が薄れる懸念があるが、希望を持ち続け、国民世論を強化する必要がある。根室市からの発信と全国的な連携が重要であり、返還運動を継続することで問題解決をめざしていく。連合の平和と正義を求める志への感謝と、領土問題の早期解決を祈念する。
<山本茂樹・北方領土問題対策協会理事長>
協会は、若年層を対象とした啓発事業や戦後80年節目のイベントを全国で実施し、返還要求運動の裾野拡大をはかっている。この間、船舶「えとぴりか」を活用した啓発活動や元島民の慰霊活動を実施しており、今後も全国の関係者と協力しながら北方領土返還実現に向けた運動を推進していく。
<角鹿泰司氏・元島民歯舞諸群島勇留島出身>
海の向こうに見える近くて遠い故郷が、一日も早く返還されるよう運動を継続してきたが返還は実現されず、さらに墓参の道も閉ざされ、途方に暮れている。しかし、故郷に戻ることが叶わなかった同胞たちの墓前に良い知らせを報告できるまで、返還要求運動の灯を消すことなく取り組みを進めていく。
登壇者からの発言の後、連合島根、連合中国ブロック連絡会が取り組んでいる「竹島領土権確立に向けた取り組み」について、渡部達大・連合島根中部地域協議会雲南地区会議議長より特別報告を受けました。
その後、2026平和行動in沖縄に向けて、連合平和行動旗・ピースフラッグを連合北海道須間会長から連合沖縄仲宗根会長へと引き継ぎ、全道庁根室総支部小田桐丈浩氏による集会アピール採択の後、淺野康敏・連合北海道釧根地域協議会会長の発声による「がんばろう三唱」で閉会となりました。
なお、「2025平和ノサップ集会」の様子は、後日連合公式YouTubeチャンネル「RENGO TV」にアップいたします。
また、連合の「北方領土返還要求運動」は、下記をご覧ください。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/kizuna/peace/hoppou.html
以上をもって、2025年の平和4行動(沖縄、広島、長崎、根室)を無事に終えることができました。平和を求める運動を次世代につなげていくため、連合はこれからも平和4行動に取り組んでいきます。