児童労働の撲滅のために、日本国内の労働組合からの寄付を財源に、8~14歳までの“最低限必要な教育も受けられない貧困層の子どもたち”を対象としたブリッジスクール(非正規学校)を現地の労働組合との協働で運営しています。基礎教育を学んだ後、公立学校に編入させること(公立学校編入への架け橋)、および親や地域社会に教育の重要性を理解してもらい、その地域から児童労働の負の連鎖を立つことを目標としています。
ネパールでは学校への入学率自体は上昇傾向にありますが、家庭が貧困であるが故に直ぐに退学せざるを得ないケースが多く見られます。そのような初等教育さえも受けられない児童のほとんどが貧困家庭で育っており、レンガやカーペット工場などの労働に従事せざるを得ない子どもたちも少なくありません。また、地方からカトマンズ等の都市部への出稼ぎ労働者の子どもの多くは、学校に通えていない実態があります。
国際労働財団は、ネパール労働組合会議(NTUC)との協働で1996年から事業を開始し、現在では9校約420人の児童が学んでいます。これまでに約9,000人が卒業し生徒の8割以上が公立校に編入しています。
学校概要
制度 : 3年制(公立学校への編入をめざす)
開校期間 : 毎年5月~4月
生徒数 : 各校50名程度(2024年現在 9校)
対象年齢 : 原則8~14歳
教科 : 国語、英語、算数、理科、社会
その他 :制服、筆記用具、鞄、給食の提供、作品・絵画コンクールの実施
特徴的な行事
生徒たちの自己表現力や学習意欲のさらなる向上等を図る観点から、毎年「作文コンクール」または、「絵画コンクール」を開催しています。同コンクールには、ブリッジスクール9校から優秀作者(各生徒1名)とその保護者や教師が参加します。