2015年の一般労働者(フルタイム労働者)の年間総実労働時間は、依然として2,000時間を超えており、日本の長時間労働は常態化しています。(グラフ❶参照)
しかし、現在、長時間労働を制限するどころか、逆にいくら働かせても残業代を支払わなくてもよい「高度プロフェッショナル制度」が創設されようとしています。
また、裁量労働制を拡大し、提案型の法人営業も裁量労働の対象にしようとしています。ノルマや与えられた販売目標に追われるなかで、果たして自分の労働時間を一定の範囲内に抑えることなどできるのでしょうか。
「クラシノソコアゲ応援団」連合は、このような長時間労働を助長する仕組みではなく、一日の労働時間に上限を設け、一日の仕事の終了から次に仕事を始めるまでにしっかりと休息をとる事を義務付ける「勤務間インターバル規制の導入」を求めています。

一般労働者の総実労働時間

いま日本では、連日連夜の長時間労働で心と体をすり減らし命を落とす方が、1年に100人を超えています。この数字は、「過労死」として労災認定を受けた人の数に過ぎず、氷山の一角に過ぎません。(グラフ参照)
労働基準法では「週40時間、1日8時間」を超えて働かせてはならないと定められていますが、ペナルティとしての残業代さえ支払えば、いくらでも働かせることができる仕組みになっていることが問題となっています。
このようななかで、長時間労働を制限するどころか、その反対に長時間労働を助長する「裁量労働制の拡大」や「高度プロフェッショナル制度」の創設が検討されています。
2014年6月に成立した「過労死等防止対策推進法」の重みを受け止めれば、いま必要なことは、命を削ってまで働く悲惨な「過労死」、「過労自殺」をなくすことのはずです。

脳・心臓疾患に係る労災に支給決定件数の推移

No more 過労死 長時間労働に歯止めを

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