要請書手交の様子
連合は2026年6月23日に、中小企業庁に対し、2026年度連合の重点政策とあわせて、中小受託取引適正化法(取適法)の効果検証とさらなる取引慣行の是正、中東情勢の影響による中小企業や労働者等へのしわ寄せ防止、中小企業などへの各種支援策による伴走支援など、要請を行いました。
冒頭、神保事務局長から山下中小企業庁長官に「取引の適正化」実現に向けた要請書(添付)を手渡したのち、「連合は6月4日に2026春季生活闘争 第6回回答集計結果を公表した。全体は5%台の賃上げ率、中小組合の健闘も続いており、引き上げ額では昨年同時期を上回っている。組合員の生活安定や「人への投資」など中長期的視点を持って粘り強く真摯に交渉した結果と受け止めている。すべての働く者・生活者の雇用と生活を守るため、サプライチェーン全体の維持・確保に向けた支援の拡充など、より一層の取り組みの強化を要請する」と挨拶しました。
具体的な要請内容については仁平副事務局長から、以下の5点を説明しました。
・中小受託取引適正化法(取適法)の効果検証とさらなる取引慣行の是正
・連合構成組織・加盟組合との意見交換機会の引き続きの協力
・取適法の適用対象外事業者への取引適正化の対応
・中東情勢の影響による中小企業や労働者等へのしわ寄せ防止
・中小企業などへの各種支援策による伴走支援
要請を受けた山下中小企業庁長官からは、「連合の皆様には、日頃より中小企業庁の取り組みに多大なるご協力を賜り感謝申し上げる。近年の措置請求の件数は増加傾向にあり、勧告に至らないまでも指導件数は増えている。取適法の対象外取引では、中小企業同士やサプライチェーンの取引階層が深いところが多く、振興法や独禁法ガイドラインを活用しながら、サプライチェーン全体の商慣習を変えるため、粘り強く対応していく。中小企業の伴走支援は、予算確保の観点も含めて、予見可能性を高めていかないと企業の設備投資にも影響するため、連合の皆さんのお力添えもお願いする」と発言がありました。
意見交換では、寺田組織拡大局長より、連合オルガナイザーが全国の企業訪問で実施した「取引の適正化に関するアンケート調査結果報告」について披瀝し、「調査で明らかになった実態を中小企業庁の関係部門の皆さまとも共有し、取引の適正化、中小・小規模企業で働く皆さんが安心して働き続けることができる社会の実現に努める」と発言しました。
最後に神保事務局長は、「取引の適正化については、労使で議論を進めてきたものの、金型の保管問題など、根が深く、課題は幅広く存在すると認識している。適正取引に向けては、交渉のテーブルに乗せることで、多くの関心・意識を高めることに繋がる。事業者は、発注者でもあり、受注者でもある。この間、企業努力でどうにか乗り切ってきたが、対応には限界がある。物価を上回る持続的な賃上げに向けて、意識をひろげていくことが重要である。更なる取り組みの強化をお願いする」と述べました。
山下長官からは、「良いモノにはそれだけの価値があり、最終取引段階で製品にしっかりと値付けしないと、サプライチェーンの上流工程にも影響を及ぼす。適正な価格転嫁もさることながら、金型保管の問題も改めて調査すると業種ごとに驚くような事例も散見される。業界内での当たり前が、他の業界からみたら非常識となるケースもある。民間企業だけではなく、官公需、特に地方においては取引の適正化に向けた課題が山積しており、粘り強く対応していく。この間の流れを止めないよう、関係省庁一体となって取り組みを進めていく。連合の皆様には引き続き、ご協力とご理解をお願いする」と発言がありました。
以 上