連合は5月16日、「医療・介護の現場で働き続けられる労働環境の整備に向けて~医療・介護労働者のさらなる処遇改善を!~」をテーマに、「医療・介護フェス2026~安心と信頼の医療と介護 中央集会~」を全電通労働会館と連合会館で開催。全国の医療・介護現場で働く組合員など約600名(ライブ配信視聴者数含む)が参加しました。
医療・介護現場で働く労働者の賃金は、全産業平均と比べても低い状況です。2026年度の診療報酬改定や介護報酬期中改定による賃上げ措置を確実に実行するとともに、継続的な処遇改善に向けたさらなる施策が求められています。また、精神障害に関わる労災件数は、「医療・福祉(介護)」が業種別最多であり、メンタルヘルス対策や過重労働防止策など、労働者が安心して働き続けるための労働環境の整備も課題となっています。
全体会(第一部)の冒頭、主催者を代表して芳野友子会長があいさつし、「命とくらしを守る仕事に見合った賃金水準へ引き上げることが重要。現場で働く労働者が、誇りを持って、安心して働き続けられる労働環境を整えることこそが、持続的な医療・介護制度のためには不可欠」と強調し、このことを、医療・介護分野のみならずすべての人が自分事と捉えて取り組んでいこうと呼びかけました。
続いて、自治労法律事務所の上田貴子弁護士による「医療・介護現場における労働安全衛生・カスハラ対策」の講演を行いました。講演では、改正労働施策総合推進法でカスハラ対策が事業主に義務化されたこと等も踏まえ、具体的な事例も交えてお話しいただき、参加者からの実際に現場で困っていることなど切実な思いが込められた質問にもお答えいただきました。
その後、自治労(新潟県職員労働組合)の髙橋梨絵さん、ヘルスケア労協(日本赤十字労働組合)の岡田香織さん、自治労(新潟市社会福祉協議会)の星野一暁さん、UAゼンセン(ノテユニオン)の橋本喜代子さんより、安心して働き続けられる職場の実現に向けて取り組むとの、現場からの決意表明を行いました。
集会では、アピールも採択いたしました。基幹労連(日本鋼管病院労働組合)の千田禅さんがアピール(別添)を読み上げ、命とくらしを守る仕事に見合う処遇改善に向けて連帯の輪を広げ、現場の声を政府に届け、国民に広く訴えていくことを参加者全員で誓い合いました。
最後に、連合の永井幸子総合政策推進局長が、日々の取り組みに感謝を述べつつ、「現場が抱える深刻な実情を、率直に伝えていただいた。安心して働き続けられることこそが、地域の医療・介護を、持続させる土台になるのだと強く感じた。医療・介護の現場をより良い職場へと前進させる取り組みをともに進めていこう」と全体会を締めくくりました。
第二部では、医療と介護の分野に分かれてそれぞれ勉強会を行いました。
医療の勉強会(全電通労働会館)では、厚生労働省保険局医療課の矢野好輝課長補佐より、2026年度診療報酬改定の内容について講演いただきました。
介護の勉強会(連合会館)では、淑徳大学の結城康博教授より、賃上げ、人員確保、介護保険制度の課題などについて講演いただきました。
集会後は、JR御茶ノ水駅前で街宣行動を行い、決意表明で登壇した組合員4名が医療・介護の仕事の重要性と現場の実情を踏まえ人材確保と処遇改善を訴え、世論喚起を行いました。
5月18日(月)には、集会で採択されたアピールを厚生労働省の辺見聡政策統括官に手交し、要請いたしました。これを受けて辺見政策統括官は、「厚生労働省としても受け止め、幅広い取り組みを進めていく」などと応じました。